稲見萌寧は2021年8戦4勝と圧倒的な強さを見せる

◇国内女子◇フジサンケイレディスクラシック 最終日（25日）◇川奈ホテルGC富士コース（静岡県）◇6439yd（パー71）

ギャラリーの拍手を浴びながら、18番グリーンで優勝杯を掲げた。「皆さんの前で優勝できてよかった。また勝ててよかったです」。チャンピオンブレザーを着た稲見萌寧がツアー6勝目の味をかみ締めた。

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1打差2位から首位の山下美夢有を追ってスタート。1番ではティショットを左のバンカーに入れたが、9Iで8mにつけてバーディ発進した。続く2番も2mにつけて連続バーディで単独首位に浮上した。

「良い流れを作ることができた」と前半で3つスコアを伸ばした。後半15番では2打目でグリーンを外したもののボギーにとどめ、後続に3打差をつけて逃げ切った。

2021年は8戦4勝。4月は史上3人目の月間3勝（※）と圧倒的な成績を残したが、「花粉もすごいのでつらい時期。なんなら嫌い、ぐらい（の時期）ですね。でも静岡県の試合が得意なのかなと」。昨年10月の「スタンレーレディス」、今年4月の「ヤマハレディース葛城」と合わせて静岡県での大会は3勝目となった。

シーズンの獲得賞金が1億円を突破した稲見萌寧

現在世界ランキングは畑岡奈紗（10位）、渋野日向子（19位）、古江彩佳（24位）、鈴木愛（38位）に次ぐ日本勢5番手の39位につける。

五輪代表は6月中旬の同ランクを基にした五輪ランキングで各国上位2人（上位15位まで入れば最大4人）まで選出されるが、「（五輪に）出たい思いはあるけど、目の前の1試合1試合を大切に頑張っている。結果的に出ることができればラッキー」と一喜一憂することはない。

2020-21年シーズンの獲得賞金が1億円を突破し、賞金ランキングは3位につける。破竹の快進撃を続ける21歳は、「自分でもビックリするぐらいです。めちゃめちゃ疲れているけど、上位にいることができる良い疲れ方」と笑顔を見せた。（静岡県伊東市／玉木充）

＜月間3勝＞
2021年4月 稲見萌寧／「ヤマハレディース葛城」「富士フイルム・スタジオアリス」「フジサンケイレディス」
2019年11月 鈴木愛／「樋口久子 三菱電機レディス」「TOTOジャパンクラシック」「伊藤園レディス」
2006年8月 大山志保／「クリスタルガイザーレディス」「NEC軽井沢72」「ヨネックスレディス」