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シブコの先輩、成澤祐美は「作陽魂」で同期と合格目指す

新型コロナウイルスのため延期された日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の2020年度プロテストは3月に、1次が5会場でスタートする。未曽有の事態の中、多くの選手が「合格率3.3%」ともされる狭き門に挑む。彼女たちは何を思い、クラブを握ってきたのか? その素顔に迫る。

■昨年の「日本女子オープン」26位タイ

成澤祐美は昨年、ツアー出場1試合で賞金82万1250円を手にしている。現行の規定では、ツアー出場にはJLPGAの会員資格などが必要だが、JGA(日本ゴルフ協会)が主催する「日本女子オープン」の地区予選会を突破して初出場した本大会で26位タイの好成績を上げた。

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「今の力を出し切ろうという思いでした。無観客で緊張が少なかったこともありますが、母がすごく喜んでくれました。でも、これまでたくさんお金を使わせているので、『賞金はあなたの口座には残らないよ』と言われています(笑)」

40位から出た3日目は同組のペ・ソンウ(韓国)をしのぐ内容で1つスコアを伸ばし、31位に浮上。最終日も15、16番で連続バーディを奪う勝負強さを見せ、通算2アンダーでフィニッシュした。「うれしかったのは、ペ・ソンウさんに『ショットのリズムがいいし、これから頑張ってよ』と言われたことです。励みになりましたし、『もっと、頑張ろう』と思いました」

10歳でゴルフを始め、15歳で地元北海道を離れて岡山県作陽高に進学した。1学年下には渋野日向子がおり、3年時には全国大会団体優勝、個人2位。渋野の「全英女子オープン」制覇後にその当時の集合写真がメディアに取り上げられ、「よく『祐美ちゃん、出てたよ~』と連絡を受けます。渋野のおかげで、注目してもらえてありがたいです」。

ただ、成澤は同校を卒業後に足踏みをしてきた。初挑戦の16年プロテストは最終、17年は2次、18年は最終、19年は2次止まりで、合格には手が届かなかった。コロナ禍で延期された20年度テストが5回目となる。「延期が決まった時は、『練習する時間が増えた』という思いで、すぐにコースに行きました。母に似て前向きなので」

■同窓生の活躍「流れに乗りたい」

活動の拠点は母校がある岡山県津山市で、自宅に近い久米CCで練習を重ねている。「環境がすごくいいので、日々、苦手にしてきたアプローチ、パターを中心に練習しています。その成果が、ようやく日本女子オープンで出た気がします」

昨年3月からDSPE(ツアープロを目指す選手支援を目的にした団体)の月例競技会に出場していることも、プラスになっているという。昨年9月(茨城・浅見GC)には優勝。今年1月までの合計ポイントは29人中3位で、岡山県作陽高の同級生で1位の逢澤菜央、26位の安藤京佳とも刺激をし合っている。「一緒にいる限りは次こそは3人そろってテストに合格したいです」

遠く先を走る渋野とも連絡を取り合い、全英優勝時には「興奮して『津山、盛り上がっているよ~』とLINEしました」。「全米女子オープン」での優勝争いの際もテレビに釘付けになったという。「勝つと思っていました。そして、国民栄誉賞をもらう流れになったとイメージしました。『素直にすごい』と言えますね。昨年は渋野の1学年下、石川怜奈もステップアップで優勝していますし、私たちも作陽のいい流れに乗りたいです」

遠回りをしてきた23歳も開花間近。21年は後輩、同期とともに「作陽魂」で前進する決意だ。

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