自身初の首位発進を決めた小鯛竜也。高速グリーンを攻略した

◇国内男子◇マイナビABC選手権 初日（26日）◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7217yd(パー72)

実質プロ10年目でツアー未勝利の小鯛竜也が7バーディ、2ボギーの5アンダー「67」として、ツアーでは自身初の首位発進を決めた。後半アウトに4バーディを集中させてリーダーボードを駆け上がり、「全体的にミスが少なく、チャンスでしっかり獲れた」という納得のプレーにうなずいた。

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ようやく手にした出場権だった。大阪府出身の小鯛にとって、隣県にある開催コースはジュニア時代に多くをプレーした馴染みの深い場所。プロ転向後はマンデートーナメント（予選会）を通過できない年が続いたが、今年は秋のリランキング（成績に応じて出場優先順位を繰り上げる制度）でランクを上げ、フィールドに初めて名前を載せた。「地元というのが一番大きいし、ずっと出たかった」というモチベーションを、まずは好発進につなげてみせた。

「子供のころからコースを知っている」という小鯛にとって、ツアー屈指とされる高速グリーンの対応は慣れたもの。後半1番では下り5mのバーディパットを繊細なタッチでねじ込んだほか、3m前後のチャンスを次々とものにした。

現在の賞金ランキングは62位で、初めての来季フルーシード（上位60人）は目前にある。「賞金が大きい大会が続くけれど、まずはマイナビABC。上位を目指して頑張っていきたい」。強い思い入れを抱くホーム大会で、終盤戦へ弾みをつける。（兵庫県加東市／塚田達也）