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ダスティン・ジョンソンを破った男!? 中島徹の挑戦録

◇国内男子◇日本ツアー選手権森ビル杯 3日目(3日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7384yd(パー71)

世界1位を破ったのは遠い記憶だ。3位から出た中島徹は2バーディ、4ボギー1トリプルボギーの「76」でプレーして、通算1オーバー19位に後退した。学生時代には輝かしい戦績を残した一方で、戦いの場を求めてフィリピンツアーに参戦した経験もある苦労人。上位進出の可能性は残されている。

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首位と3打差、日本勢最上位で決勝ラウンドを迎えた中島は6番(パー5)で最初のバーディを奪取。2打目で1Wを選択する策をとり、グリーン手前のバンカーまで運ぶショットを見せた。後半14番で「風の読み違い」とティショットを右のOBゾーンに突っ込み、トリプルボギーで失速したが、難コースでのミスは覚悟の上。続く15番(パー5)では、残り102ydの第3打をピン左2mにつけてバウンスバックとなるバーディを決めた。

「ここ宍戸のメジャーセッティングで、3日間で1オーバーは上出来。それなりに粘れて自分のプレーはできていたと思う。最終日も攻める気持ちを忘れずに、上位に追いついていきたい」と意欲を示した。

昨年末のQTランキング16位で今季の出場権を得た32歳。海外で仕事場を模索した時期もある。この日はレギュラーツアーの決勝ラウンドで初めて最終組でプレーしたが、「フィリピンでは最終組を経験していた」という。一緒に回ったアンジェロ・キュー(フィリピン)ともかねて親交があった。

さらに早大時代には、現在の世界ランキング1位を破った記録も残っている。2006年7月に栃木県で開催された「FUJI XEROX日米大学ゴルフ選手権」(サンヒルズCC)で、当時4年生だった中島は、ダスティン・ジョンソン(コースタルカロライナ大3年)をストローク戦で破る大金星をあげた。遠い記憶ではあるが、「ものすごく飛ばす奴がいた」と、世界屈指の飛ばし屋の片鱗はかすかに覚えている。

首位とは8打差にひらいた。大会初出場での国内メジャー制覇は遠ざかったが「1日でも長くツアーで戦えるように、成績を出していかないといけない。目先の1試合1試合で、1打でも良く上がれればいい」。あす対峙するのは、粘りの精神力と、いっそう厳しい表情に変えて待ち受ける難コースだ。(茨城県笠間市/糸井順子)

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