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26歳になった天才少年 浮沈を経験した伊藤涼太の今

◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 初日(25日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7404yd(パー72)

ツアー最年少記録を次々と塗り替えた“天才少年”伊藤涼太が、26歳で迎えたプロ2戦目のレギュラーツアーで久々に存在感を見せた。予選会を勝ち上がって出場権を掴むと、6バーディ、3ボギーの3アンダー「69」で20位タイ。首位と3打差につける好スタートを切った。

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「ティショットも曲がっていたし、内容的には酷かったので、このスコアは不思議です」と首をひねりながらも、2014年以来となるレギュラー参戦に「いいですよね。こういうツアーで戦っていきたい」と、10代でゴルフ界をにぎわせた当時の面影が残る表情を緩ませた。

ツアー最年少出場(12歳99日・2002年「東海クラシック」)、ツアー最年少トップ10(15歳56日・05年「KBCオーガスタ」)。歴代記録には今も伊藤の名前が刻まれている。当時は次代のスター候補として注目を集め、大会主催者は競うようにツアー出場の機会を与え続けた。

しかし、左股関節を痛めた06年、高校1年の夏以降からツアー出場が激減する。「3カ月はゴルフを休んだ」と長期静養を強いられ、日常生活にも支障をきたすほどの重症だった。プレーができるまでに回復した後も、「怪我をしてから、感覚がちょっとずつズレてしまった。庇うことで悪い癖がついてしまい、そこからどんどん深みにはまった」と、とりわけショットが極度の不振に陥った。

09年から3年間は、大会推薦出場のオファーが届いても「結果が出ないことが分かっていたので、出たくなかった」と辞退を続け、ツアーから忽然とその名を消した。そんな逆境から抜け出すため、プロ転向した13年からは国内のミニツアーに積極参戦。「年間40から50試合は出ていた」と実戦を重ねながら感覚を少しずつ取り戻し、16年のQTでは7回目の出場で初めてファイナルに進出。今回、「アマチュア以来だと思う」という久々の予選会出場を決めたのも、そんな確かな前進を実感してのことだった。

今季はほとんどの下部チャレンジツアーに出場できる見込みで、賞金ランク上位に入り来季レギュラーツアーへの昇格を目標に挙げる。「試合が続くことは、僕にとって嬉しいこと。応援してくれる人に少しでも応えられるように、成績を残していきたい。これから這い上がっていきたいです」。かつてスポットライトを浴びたツアーの舞台で、26歳の必死な戦いが続いている。(岡山県笠岡市/塚田達也)

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2017年 〜全英への道〜ミズノオープン

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