松山英樹&石川遼だから見える「日本ツアーに必要なもの」
おれが選ぶ今年の傑作3枚!【内田眞樹編】
フォトグラファー自身による2016年のベストショット3選。心に残るシーンをもう一度…。第1回は内田眞樹カメラマン。
■小平智 ゴルフ日本シリーズJTカップ
<最終ホールのカップは特別に小さかった>
JTカップ最終日。この日の戦いも小平智の勢いが止まらなかった。1イーグル、2バーディを含め、最終ホールまで流れは小平に。僕を含め、小平のファン、ギャラリー達も彼の優勝を疑う余地がなかった。しかし、その直前、いつかの宮里優作を思わせるチップインバーディでノーマークだった朴相賢がトップに食らいついた。小平の残されたパットは決して長くはない。しかし上からのパットは特に難しいこのホール。それでも決して長くはない。ただ、ただただカップが小さかったに違いない。
■片山晋呉 マイナビABCチャンピオンシップ
<ギャラリーがいる限り、彼は僕らを楽しませてくれるエンターテイナー>
マイナビABCチャンピオンシップ最終日。片山晋呉のプレーにギャラリー達は沸いていた。1打1打、魂のこもったプレーで一喜一憂する片山。常に冷静で感情を表に出さないプロもいる中、彼は見ている者、応援している者がいる限り、常に楽しませてくれる。いまの日本のゴルフ界の中で、これほどまでのエンターテイナーがいるのだろうか。片山は僕が常にカメラを向けていたい1人だ。
■松山英樹 三井住友VISA太平洋マスターズ
<日本一の共演>
今ではもう、日本の松山英樹という言葉が正しいのかどうか分からないほど、世界を代表するゴルフプレーヤーに成長した松山。出場する試合、出場する試合を優勝、優勝と、強かった頃のタイガーでさえ成し得ただろうか?と疑問がわいてしまうほどの強さを見せる。そんな松山も主戦場は海外であれ、年に数回、日本に帰ってきて日本のギャラリーを楽しませてくれる。この1枚にはそんな想いが全て詰まっている。四季の美しい日本。日本一といえば富士山。彼を待ち望んでいる大勢のギャラリー。そして、日本の、世界の松山英樹。これからもずっと僕らを魅了し続けてほしい。