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腰の状態「スコア以上に安堵」復帰初ラウンドの石川遼、5オーバーでも前向き

「結構苦しかった」というのが、ホールアウト後の第一声。約5カ月ぶりの実戦となった国内メジャー「日本プロ日清カップ」の初日、石川遼は1バーディ、6ボギーの「77」(パー72)で回って、5オーバーの114位と下位に沈んだ。その一方で「ギリギリまで出場を迷ったけど、出て良かった」とポジティブな要素もつかんでいた。

ほぼ無風だった午前から一転、昼からは風速8m/秒を超える風が吹き始めた。石川が10番(パー5)からティオフしたのは午後0時20分。アゲンストの風を切り裂いて1Wでフェアウェイをとらえると、2打目は3Wでグリーン右のフェアウェイへ。「良いショットが打てた」とうなずいた。

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ミスも確かに目に付いた。11番は3Wのティショットを右ラフに曲げてボギーが先行。12番の1Wでのティショットは、低く出て左ラフへと曲がっていった。13番(パー3)でグリーン右奧のラフから約10ydのロブショットを直接カップに入れてバーディとし、1本指を突き上げたが、15番では低く打った3Wが鋭くフックして左の林へと消えていった。

「いくつかのミスはあったけど、3W、5Wは手応えがあった。今まで、フェアウェイウッドで芯に当たることが珍しかったけど、今日は良いショットも打てていた。手応えは結構あった」と石川は言う。体重移動を抑えた新スイングで迎えた初ラウンドに、それなりの収穫も見出した。

この日、石川が課題に挙げたのはアイアンの距離感だった。スイングを変え、久しぶりの実戦でアドレナリンの影響も読みにくい。「普段なら2~3ydの誤差が、6~7ydになっていた。それでバンカーに入ったり、奧のラフに入ったり…」。5オーバーというスコアにも「そういう内容のゴルフだった」と素直に認めた。

だが、何よりも心配された腰の状態は「スムーズに動いてくれたし、良い方向に向かっている」と良好だ。「自分の中では、スコア以上に安堵した」と石川も表情を緩くした。「ショットがもう少し良くなったら、3アンダーが望める状態。あきらめずにやっていきたい」と、未来に向けて語る言葉もポジティブだった。(北海道安平町/今岡涼太)

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