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今季初優勝を目指す孔明に“策士”の誤算 !?

昨年の賞金王も、ついに未勝利のまま今季最終戦まで来てしまった。国内男子ツアー「ゴルフ日本シリーズJTカップ」2日目を終え、小田孔明は通算4アンダーでトップタイ。「マジで優勝したい」という宣言通り、好位置で残り2日へと突入する。

「シードを獲ってから一番悪い成績なんで、そういうワケにもいかんと思うので…」。2007年に賞金ランキング9位になって以降、現在の賞金ランキングは18位と最も低く、さすがにこのままではバツが悪い。「最低でもトップ10に入っておかないと格好がつかないし、それには優勝しかないんでね」。今週が最後のチャンスというわけだ。

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今大会は9年連続9度目の出場で、過去8回でトップ10を外したのは1度だけ。昨年は3位に入るなど、戦い方は心得ている。「このコースはスコアを見ながら駆け引きをするコースだと思う。最後に1打でも良ければ勝ちだし、変な1打のミスが響くようなことをしたくない」。

強い風が吹いた2日目は、豪快な見た目とは裏腹に、繊細な戦術を貫いた。「とにかく3パットしないように。バーディパットもパチンと打ちたいところだけど、その瞬間に突風が吹いたら一撃で持っていかれる。ジャストタッチで、ストレスなくパーパットが打てるように…」。この日は2バーディ、2ボギーのイーブンパーでさらりと流し「全然楽じゃなかったけど、オーバーパーを打たなかったのは良かった」と狙い通り。「2日目を乗り越えたから、あとは3日目を乗り越えて最終日!」と、構想を膨らませた。

リーダーボードを見てみると、首位に並ぶのは石川遼ハン・ジュンゴン(韓国)。くしくも前週の「カシオワールドオープン」で優勝を争った面々だ。この日、ハンと同組で回った小田は、アテストの際にも策士ぶりを発揮した。

同スコアでホールアウトしたハンが先にスコアカードを提出するのを見届けて“これで石川、藤本、ハンが最終組”とほくそ笑んだ。国内男子ツアーでは同スコアの場合はスコアカードの提出順でペアリングが決定する。前週は石川、ハンと一緒に回った3日目に失速しただけに「明日は最終組の前で静かに回らせてもらおうかな」という思惑だったのだ。

だが、先にホールアウトしていた藤本佳則が最終ホールでボギーを叩き、通算3アンダーに後退していたのを知ったのは、その策をとうとうと記者たちの前で明かしたとき。「ん、違うの?藤本がボギー!?」。

自身が石川、ハンと最終組に入ることが判明し「それはそれで頑張ります」と取り繕ったが「知らなかった…。ちょっと今、ショックなんですけど…」と、最後は弱々しくつぶやきながら、記者会見の席を立った。(東京都稲城市/今岡涼太)

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2015年 ゴルフ日本シリーズJTカップ

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