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山下和宏 初心に返って単独首位

「ダンロップフェニックストーナメント」の初日、主催のダンロップスポーツと用品契約を結ぶホストプロの1人として出場している山下和宏が、6バーディ、2ボギーの4アンダーをマークして2位に1打差の単独首位に立った。

98年にプロ転向を果たし、07年にチャレンジツアーの賞金ランキング7位に食い込みレギュラーツアーの出場資格を獲得。08年に初シードを獲得し、以後5年間シードを守り続けている山下が、世界の強豪も出場する歴史ある大会でツアー初優勝に向け奮起している。

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ラウンド後、豪華な椅子が準備された記者会見場に現れた山下は「凄い所に呼ばれるんですね」と半ば興奮ぎみに話を始めた。「自分はショットが持ち味で、ツアーに出始めたころはピンに寄るショットが打てていた。それが、最近はチャンスについてくれなくて。自分でスイングをビデオに撮ってチェックしました。同時にパッティングも状態が良くなかったので、考えたらリズムが早くなっていることに気づいたんです」。

元々、スイングリズムが早くなってしまう癖を持つ山下は「イチ、ニイ」のテンポで打つことを思い出した。それはプロ入り後につけ始めた“ゴルフメモ”によるものだったという。「ラウンド中、気づいたらすぐメモをするようにしているのですが、昔をたどるとリズム、リズムってくどいぐらい書いてあるんです」と、当時を思い出し修正をし始めた。

「パッティングが良くなったら、ショットまで良くなりました。2週間前からですね」。山下の言葉通り、2週間前には3位に入り、先週は最終日にスコアを崩したが、2日目、3日目と4位タイをキープした。

現在賞金ランキング28位の山下にとっての目標は最終戦の「日本シリーズJTカップ」に出場すること。次週の試合を終えた時点で今季の優勝者と賞金ランキング上位を合わせた30名に出場資格が与えられるが、28位の山下としては安心できる位置ではない。

「出たいのは間違いないですが、自分で良いゴルフをして、その結果どうなるか。自分にできることをやるだけです。今日のゴルフが良かったので、明日も同じゴルフをするだけ」と、ビッグゲームで首位に立った自信を持って、自分のリズムで2日目以降も好スコアを目指す。(宮崎県宮崎市/本橋英治)

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