連覇のかかる松山英樹 谷口徹はリベンジなるか
J.エイシェンバック記者の見た日本ゴルフ
2002/03/03 09:00
ゴルフウィーク誌の記者で、辛口のコラムでもおなじみのジェームス・エイシェンバック氏が、ジャパンゴルフフェア2002を取材するために来日していた。
「日本のゴルフ人口は縮小している。ゴルフに目を向けないまま、ほかの活動に行ってしまう若者が多くなっているのだ。そして長引く不況の影響で、企業の接待ゴルフという文化(the corporate golf culture)は不振を極めているし、多くのゴルフコースが経営困難に陥っている。かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだった日本のゴルフ・マーケットの展望はいまや悩ましい」
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こんな書き出しで日本のゴルフについてリポートしているが、元気の衰えないアメリカのゴルフ界を見つめ続けているエイシェンバック氏の目は、ジャパンゴルフフェアに集う一般ゴルファーたちのなかに消えない情熱を見いだしている。
「日本のゴルファーに浸透しているのはかのダレル・サーヴェイだ。USPGAツアーでアイアンの使用率ナンバーワンはミズノ、日本ツアーではブリヂストン、シャフトはフジクラ・・・というような統計をみんなが知っている」
「日本のゴルファーはクラブを買う前に一時間以上もスペックについて論じる。これはもう一つの儀式に近い」
「あのシャフトがいいとか、あのクラブヘッドのデザインは革新的だと、彼らはつねに話し合っている。ことゴルフ用具に関してなら、日本のゴルファーは世界で一番、知識のある人たちであることは間違いない」
成田空港でも二人の男性が代わる代わるスイング矯正器具を両腕に付けて試しながら、あれこれ論議しているのを目の当たりにし、日本人ゴルファーの熱情的態度は消滅していないことを感じたというが、しかし問題ははっきりと見えてしまったようだ。その二人も50代だった。
「日本のゴルフの問題はゴルファーの熱情ではなく彼らの年齢だ。日本はまさしくゴルファー高齢化の地(land of aging golfers)」
日本ではゴルファーは減ったが、より知識を深めつつ、年老いているという事実を確認したと言うエイシェンバック氏、ゴルフフェアでは子どもたちが遊び感覚でゴルフに触れられる企画もあって、そこはかなり盛況の様子だったと書いているが、日本ゴルフの行く末についてどう感じたのだろうか。BY NAOYUKI KOMATSU (SC)