「ニュースで聞くより悪くない」 LIVゴルフ所属のソン・ヨンハンが語る“リアル”
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権 センコーグループカップ 3日目(23日)◇蒲生ゴルフ倶楽部(滋賀)◇6991yd(パー72)◇曇り(観衆3167人)
連日のように海外メディアで取りざたされるLIVゴルフの“存続危機”について、今季からコリアンGCに加入したソン・ヨンハン(韓国)も戸惑いを感じている。「僕も分からないんですよね…」とした上で現状の一端を語った。
「所属選手たちのグループトークがあって、いろんな話がありますけど、ニュースで聞くより悪くない。(報道では)来年は絶対になくなりそうな雰囲気じゃないですか。だけど、LIVの中では“逆”なんです。『(スポンサー関連の)いいことがあるから大丈夫だよ』とか…」。内外で飛び交う正反対ともいえる情報の真偽を冷静に見極めようとしている様子がにじむ。
昨年4月、米フロリダ州トランプナショナル・ドラールで開催された「LIV マイアミ」にスポット参戦して24位に入った。難コースでの奮闘がリーグ、チームの目に留まる形でオファーが届いたものの、即答することはできなかったという。「僕は日本ツアーも長いし、すごく迷いました」。LIVのチームウェアに袖を通すことになれば、ずっとお世話になってきたメインスポンサーのロゴをこれまで通りにつけることも難しくなる。悩んだ末に挑戦を決めたのは、昨年のクリスマスを過ぎたタイミング。「行かなかったら、後悔すると思った。僕が本当に最後だった」
当初はメジャーチャンピオンをはじめとする新天地のフィールドのレベルの高さに圧倒され、一気に自信を喪失したと明かす。「みんなうますぎて、いままで自分は何をやってきたのかと思うくらい。すごくストレスがかかりました」。タフだからこそ、一緒にプレーすることによる技術的な学びが、自らの確かなレベルアップにつながっている。
4月に日本で開催されたアジアンツアー「インターナショナルシリーズ ジャパン」で7位、国内ツアー「前澤杯」ではプレーオフ惜敗の2位。LIVとの両立でラウンド数こそ少ないが、平均ストローク2位(69.690)、パーオン率1位(76.389%)、バーディ率1位(4.875)といった日本でのシーズンスタッツは雄弁だ。「僕のゴルフ人生の中ですごくいいことだったのは間違いないと思う」とうなずく。
次週、母国・韓国で試合を行う主戦場へと戻る前に、国内メジャー初タイトルのチャンスが到来した。強風が吹き荒れた3日目をノーボギー「68」でまとめて首位と2打差の通算11アンダー3位に浮上。「僕は日本ツアーがすごく好きだから」。LIVの不透明な未来に関係なく、ただひたすらここで勝ちたい。(滋賀県日野町/亀山泰宏)