子どもたちを思って45歳まで「塚田よおすけ」 ひらがな登録に込めたゴルフ愛
◇国内男子◇前澤杯 MAEZAWA CUP 2日目(25日)◇MZ GOLF CLUB(千葉)◇6652 yd(パー70)
「来月で40歳になるから、39のときにちょっと頑張りたいなって。“サンキュー”ってことで」。おどける言い回しは、いつだって本気の思いの照れ隠し。通算10アンダー4位に並んだ「塚田よおすけ」の名前にも、人一倍強いゴルフ愛が込められていた。
プロ18年目の塚田陽亮が、今年から登録名を「塚田よおすけ」に変えた。「僕は見た目があまり良くないので、子どもたちが寄ってこないから」。…というのは半分冗談で、半分本気。子どもたちが覚えやすいように、というのが一番の理由だ。
地元の長野県で行っているジュニアイベントは、今年で9回目を迎えた。「自分が子供の頃、長野でプロゴルファーに出会ったことがなかったから」。プロを身近に感じてほしいと始めたレッスン会は、毎年3月の恒例行事。「プロになるだけじゃなくて、ゴルフは色々な世界につながる。ゴルフを知ってもらえればという気持ちで始めました」という。
ひとつ誤算があったのは、変更後5年間は登録名を変えられないこと。「1年くらいで名前を変えようと思っていたんですけど。45歳まで変えられない」と笑ったが、ゴルフのためと思えばしかたがない。
今週の前澤杯も、使命感を持って入ってきた。一般ファンがチケットを買って参加した10日間のプロアマ戦には、全部で5日間参加。「プロゴルファーがいるから試合があるんじゃなくて、プロアマがあるから試合がある。何事も第一歩目が一番大事。それをおろそかにしちゃうと、二歩目も三歩目も絶対につまずく」。まずはこの一歩目を、絶対に盛り上げようと思っていた。
5ラウンドの経験値も助けになり、2日連続ボギーなしの初日「66」、この日「64」で首位と3打差4位につけた。「いつもはスロースターターなので」と、例年はシーズン序盤で成績が残せないが、開幕2戦目で良いポジションにつける。「今年は自分にも期待しているし、40歳の節目だし、名前も変えたし」。“塚田よおすけ”としての1年目は、良い形で迎えられそうだ。(千葉県睦沢町/谷口愛純)