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「1番なら、こういう状況じゃなかった」金谷拓実の勝利への執念

◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 最終日(31日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7069yd(パー71))◇曇り(観衆4078人)

盟友の中島啓太が初優勝を飾ったDPワールド(欧州)ツアー「ヒーローインディアンオープン」。直前までは、金谷拓実も出場に望みを託して準備していた。前年大会では体調を崩した選手が多かったという情報を聞いた。渡航を見合わせる人が増えれば、枠が下りてくるかもしれない、と。結局かなわず、国内ツアー開幕戦にターゲットを切り替えた。

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日本ツアー賞金ランキング3番手の資格で欧州の出場権を獲得。昨年、同様の資格3番手で参戦した岩崎亜久竜は15試合に出場できたが、今季は最終予選会のボーダーラインに並んだ選手が多く、相対的に優先順位が低下しているという。「(少しは)出られるチャンスがあると思って準備してきましたけど…」。年が明けてからの10試合で何とかフィールドに入れたのはケニアの1試合だけ。ディフェンディングチャンピオンだったアジアンツアー「インターナショナルシリーズ オマーン」と同週開催だったこともあって見送った。

海外ツアーで予選を通過できない苦しみは、これまでも味わってきた。「やっぱり出られないと、どうしようもできない」。挑むチャンスすらままならない状況にメンタルは沈みかけたが、泣き言をのみ込む強さがある。「そうなってしまったのも、去年の結果なので。去年1番(賞金王)になれば、こういう状況じゃなかった。やっぱり、1番になることが大事だなって思った」

だからこそ、今季は全てのゲームを勝ちにいく。人一倍だった気持ちを、もっと前面に。最少ストローク、最多アンダーパーの大会記録を更新して強さを示した開幕戦もスタートに過ぎない。「オリンピック(代表争い)だったり、全米オープンの予選会、全英予選(ミズノオープン)、いい結果を出せれば今の状況を変えられるものもある。とにかく全力でやり続けて、優勝することだけかなと思います」と繰り返した。

欧州との共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(25日~/静岡・太平洋C御殿場コース)も、そのひとつ。昨季し烈な賞金王争いをした中島との競演になる試合でも、結果にこだわる。「(欧州の出場機会につながる)すごくチャンスの多い試合。今週のようなプレーを続けられれば、もっともっと良くなっていくと思うし、本当に1試合1試合、優勝を目指してやるだけ」。閉ざされかけている道を、自分で切り開いていく。(三重県桑名市/亀山泰宏)

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