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46歳の近藤智弘 55歳の谷口徹との予選同組を味わい、V戦線で決勝Rへ

◇国内男子◇ACNチャンピオンシップ ゴルフトーナメント 2日目(6日)◇三甲GCジャパンコース(兵庫)◇7295yd(パー72)◇晴れ(観衆583人)

最終9番でこの日初の「パー4のバーディ」を決めた近藤智弘の耳に、予選2日同組だった先輩プロ・谷口徹の一言が飛び込んできた。「なんや、やればできるやないか」―。

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「回っていて『パー5でしかバーディ獲れんのか』って言われてましたから」と近藤は笑った。実際、12、14、2番のバーディ、7番のイーグルとスコアを伸ばしたのは全部パー5。対する谷口は最終ホールで寄せワンのパーをセーブして、カットライン上の51位で予選通過…。スコアは断然、近藤の“勝ち”だが、立場が違う。谷口はツアー通算20勝の元賞金王とはいえ、すでに55歳。それでいて今週は開催コースの理事でもあるが、同週開催の国内シニアメジャー「日本プロシニア選手権」ではなくレギュラーツアーを選択した。

「最後のパーだって、グリーン奥ラフから難しいアプローチを1mに寄せて。さすがだなって思いますよ」。だから、先輩の毒舌は心地よかった。

46歳の近藤も大変だ。昨季、賞金ランク46位でシードを維持して迎えた今季、5月「ゴルフパートナー PRO-AMトーナメント」後に腰痛でツアーを離脱。4カ月ぶりの復帰戦、9月「ANAオープン」で日没順延で“1日34ホール”を回った。167cm、64kgの小柄な体はいつだって万全とは言い難い。それでも、この日「67」をマークして、首位と1打差で決勝ラウンド進出を決めた。

復帰戦だった「ANAオープン」では、44歳の谷原秀人がツアー通算19勝目を飾った。「谷原だって“なんとかなる的なもの”を感じさせてくれた。(谷口を含む)彼らにはネガティブさが全然ないんです。昔は僕も持っていたものを、取り戻さないといけない」と近藤は言う。

秋になり、硬く仕上がったグリーンは連日の強風でさらに硬く、速くなる。若手より長い番手を持ち、チャンスにつける回数はおそらくは減る。「優勝争いとか、スコアより、自分が納得いく、思い切りのいいショットを打ちたい。今日もまだまだ“逃げるショット”がありましたから」。諦めない思いこそ、2014年「HEIWA・PGMチャンピオンシップ」以来、9年ぶりのツアー通算7勝目に向けた原動力になる。(兵庫県三木市/加藤裕一)

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