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兄のキャディと初タッグ 石川航が石川遼に“似てきた”理由

◇国内男子◇ACNチャンピオンシップ ゴルフトーナメント 初日(5日)◇三甲GCジャパンコース(兵庫)◇7295yd(パー72)◇曇り(観衆648人)

ショット前のルーティンで、アドレスに入ってから、少し右ひじを外側に張るような形でトップの位置を確認する。ワッグルでヘッドを後方に数十センチ引っ張る。その形、その動き。まるで、3年前からスイング改造に取り組み始めた石川遼の初期段階とそっくりだ。「似てる?そうですね、確かに似てると思います」。石川の弟、石川航は笑って認めた。

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そもそもスイングは似ていた。アマチュアでツアーに出ていた航のスイングは、兄の改造前のスイングにかぶっていた。「やっぱり兄ちゃんは憧れだし、ずっと見てきたので」とそこは正直、真似もあった。ただ、現在は少々違う。

プロ転向2年目。ツアーで通用するゴルファーになるため、今季はスピン量を落とし、風にも強い球筋を出すためのスイング改造に取り組んできた。「切り返しを早く、トップであまり待たずにハンドファーストで」が求めるもの。それが結果的に、また兄に似てきた。

「実際、2年前に兄ちゃんがやっているスイングをやってみようとしたんです。でも『真似するだけじゃ意味ないぞ』と言われて、止めました」。ところが、自分なりの理屈を求める過程で、再び兄とスイングがかぶり始めたのだという。

今大会は主催者推薦で今季6試合目のツアー出場。当初、キャディには姉・葉子さんを予定していたが、偶然兄が体調不良で欠場。身柄が空いた兄のエースキャディ、佐藤賢和氏との初タッグが実現した。「航とは、彼が小学生の頃とかに一緒に回ったことはあるけど、今のゴルフは本当に知らなかった」という佐藤キャディは「球はそれなりに飛ぶ。クラブはしっかり振れる。荒削りだけど魅力を感じます。パットはうまいですしね」と“プロゴルファー石川航”を評価した。

佐藤キャディからは、練習ラウンドから助言をみっちり受けた。コースマネジメントは前半ハーフを佐藤キャディのイメージで行い、後半ハーフはそれをならって自分なりに行った。ドライビングレンジでは兄の弾道測定器「トラックマン」を借り、全クラブのスピン量と飛距離を再確認。この日の朝の練習場では通常の1.5倍の球を打った。この日は佐藤キャディのアドバイスもあり、4Iに代えて、ハイブリッドの「キャロウェイ APEX UW」(23度)を入れてスタートし、4バーディ、4ボギーの「72」にまとめて54位発進。8月「横浜ミナト チャンピオンシップ」以来、アマチュア時代を含めて4度目のレギュラーツアー予選通過が見える位置で滑り出した。

「練習ラウンドはめっちゃ頭を使って、すごく疲れました」。石川航は自分なりに考えた道を歩きながら、石川遼に近づいていく。(兵庫県三木市/加藤裕一)

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