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ウェッジ忘れて大慌て? 日本アマ覇者の早大生・中野麟太朗が富士桜で「67」

◇国内男子◇フジサンケイクラシック 初日(31日)◇富士桜CC(山梨)◇7424yd(パー70)

アマチュアの中野麟太朗が父・恵太さんをキャディに起用するのは初めてだという。所属する早大のゴルフ部が合宿中で、「さすがに合宿中を引っ張ってこれなくて。そうしたら、結構友達がいなくて…」と言ったが、ヒヤリとする場面もあった。

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初タッグで必死に電動カートを押してくれた父は、後半に入ってから50度と54度のウェッジ2本を置き忘れてしまったのだとか。後半6番(パー5)のバーディにつなげた3打目のアプローチも、使ったクラブが58度だったから事なきを得た。「ビックリしました」と振り返る息子に、父も「親子の縁が切れるところでした」。そんなエピソードもツアー自己ベストの3アンダー「67」で回ったから笑い話になる。

幼い頃からジュニアスクールなども含めて20回ほどプレーしてきた富士桜CCだが、「アンダーで回ったのなんて、1回あるかどうか」。特に今週はラフの深さとグリーンの硬さがこれまでの競技人生で体験したこともないレベルだった。

タフなインコースのトップスタートでグリーンを外してもしぶとくパーを並べ、15番は下り10mのスライスライン。3パットを警戒して慎重に打ったボールがラインに乗ってカップに転がり込んだ。折り返して6番(パー5)からは3連続バーディ。前半インで耐えて、後半アウトで伸ばす―。「立てはしましたけど、絶対に崩壊すると思った」というプラン通りのプレーに「ホントにうまくいっちゃうんだ…」と驚きを隠せない。

積み重ねてきた確かなものはある。6月「日本アマ」で優勝。アカデミーの生徒として成績を報告したジャンボこと男子プロの尾崎将司から「初めて褒められた」ビッグタイトルだった。しかし、自身4度目のレギュラーツアーとなった8月「横浜ミナト チャンピオンシップ」で予選落ち。「ただの“肩書き”でしかない。日本一になってもおごることではないな、と。これからもちゃんとやらないと、プロでも活躍はできない」。出直しを誓って前週「日本学生」で1打差2位に入り、勢いをつけて富士桜へ乗り込んできた。

身長184.5㎝、体重90㎏の堂々たる体格。高校時代に出会った坂詰和久コーチの教えで手に入れた、ジョン・ラーム(スペイン)をほうふつとさせるスイングから繰り出す1Wショットはキャリーで300ydに届くレベル。「(ツアーでの)4回の失敗も全部自分の成長につなげて、自分がプロに対しても勝てる場所が何なのかを理解して、コースで、富士桜で証明できたのかな」とうなずく。

「テストも徹夜するくらいの勢い。キツキツのギリギリで文武両道してる感じです」と苦笑する早大スポーツ科学部での学生生活。トレーナーコースでの勉学は「トレーナーさんにまかせっきりにせずコミュニケーションがとれる」とプロになった後のキャリアを見据えたものだ。毎日を全力で生きる19歳が、これまで予選通過もなかったツアーの舞台で一気に飛び出した。(山梨県河口湖町/亀山泰宏)

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