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プロ19年目の初優勝へ「自分のやれることを」 上井邦浩が1打差2位浮上

◇国内メジャー◇日本プロゴルフ選手権 3日目(29日)◇恵庭CC(北海道)◇7441yd(パー72)◇晴れ(観衆1116人)

首位と1打差2位で迎える最終日。歓喜の時がビッグトーナメントで訪れたら、最高だ。しかし、ツアー初優勝への意識を問われた上井邦浩は「昔はそういうのはあったけど、今はあまりないですね」と淡々と話した。プロ転向は2005年。21年の「セガサミーカップ」や「関西オープン」など、何度も優勝争いに絡みながらも届かなかった頂点に立つチャンスが、またやってきた。

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今季の序盤は左母指腱鞘炎を理由とした特別保障制度を利用してツアーに参戦していたが、出場権が保証されているラストゲームだった5月「ゴルフパートナー PRO-AM」終了時の獲得賞金がわずかに規定のラインに届かず、シード復帰を逃していた。

今大会は予選会を突破して出場。4位から出たこの日は1番で8mのバーディパットを沈めて流れに乗ると、続く2番(パー5)では7m、3番でも4mを沈めて3連続とした。後半に入っても勢いは衰えず「34」とスコアを伸ばし、7バーディ、2ボギーの「67」で回り2位に浮上した。「スコア的には良かったですけど、ショットはあまり…」と首をひねりつつも、「パターがカバーしてくれた」とグリーン上でスコアメークした。

「今週は自分の中で(ショットの)フィーリングが良くなかったのであまり期待はしていなかったけど、コースが難しい分マネジメントを丁寧にできている部分はある」と好スコアの要因を挙げた。

「40歳275日」の最終日に逆転優勝となれば、日本人選手のツアー初優勝として12番目の年長記録(1973年ツアー制施行後)。また、本大会の予選会制度が始まった2000年以降では初の「予選会突破からの優勝」になる。でも、気負わない。何度も優勝争いを経験したからこそ思うことがある。「そっち(優勝)を脳が意識してしまうと良くない。大きな試合だから(勝ちたい)というのはなくて、自分のやれることをやります」。1打ずつ、やれることを積み重ねる。(北海道恵庭市/内山孝志朗)

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