先輩の分まで

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目（2日）◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd（パー71）◇雨（観衆680人）

タフな宍戸のバックナイン、この日はさらに強い雨が降る悪条件だったが、中島啓太は2日続けて9個のパーを並べた。「上位に食らいつくためにパーを死守して、2日間とも後半はオールパーで粘り強くできた。この天候の中での1アンダーは誇りに思っていい」。ひとつ伸ばして通算5アンダーで、首位と2打差の暫定3位につけた。

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2日間でボギーは1個

2番（パー5）からの2連続バーディで「6番までにスコアを伸ばす」というプランをクリアした後も、雨の中のスコアメークは一筋縄ではいかない。ぬれたグリップとグローブで滑らないよう神経をとがらせ、ただでさえ飛距離が落ちる1Wショットは、突風で260ydしか飛ばないこともあった。「ピンを狙いたい（状況の）ショットも、我慢して週末に取っておきました」。頭をフル回転させ、顔を出そうとする攻撃本能を必死になだめながらの18ホールだった。

雨の中で耐えた

好位置で迎える週末を前に「Good Luck！」と背中をたたいたのは、同組の河本力。この日「79」と崩れて予選落ちが濃厚となった日体大の先輩からは、それでもグループの雰囲気づくりに気を配ってくれていることが伝わってきた。

「今週は泊まっているホテルが近くなくて…」と言った後に「でも、ご飯は2回行きました（笑）」。気の置けない関係性だからこそ、今季なかなか本領発揮とはいかない河本からゴルフの悩みも打ち明けられていたという。「力さんの分も、週末を頑張りたい」。優勝への思いは、さらに強くなった。（茨城県笠間市／亀山泰宏）