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ネガティブではなくフラット 岩田寛の新境地?

◇国内男子◇中日クラウンズ 2日目(28日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

最終9番、ティショットが右ラフに入っても岩田寛は淡々としていた。対角線上の左奥ピンに向かって、グリーンの手前側に乗せれば転がしていけるシチュエーションを考えて“あり”としていたプランだった。99ydを52度のウェッジで手前2mにつける狙い通りのセカンド。バーディフィニッシュで2日続けて「67」をそろえ、通算6アンダー2位につけた。

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スタートの10番、11番と2ホール連続でチーピンが出てもパーセーブ。序盤のピンチを切り抜けたことが流れを呼び込んだかと思いきや、「パーは拾っていましたけど、なんか追い込まれていないっていうか…」と振り返る。

「いい感じというか、フラット。フラットです」。日本勢でただ一人のトップ10入り(4位)を果たした前週の日欧共催大会から続いているのは、完璧主義ゆえにラウンド中も許容できなかったミスに対して“キレず”にプレーできていることだ。「(自分に)期待もしないし…。先週もなんですけど、ピンが狙えないんで、すごいセーフティーに。攻める技術が今ないから。それも影響しているのかもしれない」。ロングパットを残した場面では、グリーン上の技が光る。しっかりと距離感を合わせてスコアメークにつなげた。

この日、心が揺らぎそうになったのは後半8番だけ。直前に3パットボギーをたたき、難しいライのセカンドを悩みながら打って手前のバンカーに入れた。段を上ってすぐというシビアなピンに絡め、1.5mのパーパットをねじ込んだ。「一番きつかったのは8番。ほかは(ピンチでも)何とも思ってなくて。キレないから“身内”は安心していると思います。8番みたいなのが、ずっと続いたらムリですけど…」

抑揚が見えない本人とは裏腹に、2度目の和合制覇へ周囲の期待は高まる。2年前、珍しくガッツポーズも飛び出した幕切れは記憶に新しいが、「(勝っても今回は)出ないと思います。“わざと”はしますけど」。終始フラットな口調で笑わせた。(愛知県東郷町/亀山泰宏)

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