プロに負けない体格、まさに大型新人！

◇国内男子◇Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント 2日目（26日）◇芥屋GC（福岡）◇7191yd（パー72）

メーカー担当者にグローブを受け取りに行くと、まさかの「そのサイズは、作っていない」と驚かれた。いわゆるXLサイズの「26」より大きい「27」は海外仕様。身長182cm、体重92kgの大型新人がツアーメンバーに加わった。

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福井工業大2年の高宮千聖（たかみや・ちさと）は、これがプロとしてのデビュー戦。7月の下部ABEMAツアー「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI」でプロの試合に初出場すると、初日からの首位を守り続ける完全優勝で史上6人目のアマチュアVを達成した。

同組の河本力にもまけない体格

「本格的にゴルフを始めたのが遅かったんです」と、プロを目指しはじめたのは中学校3年。サッカーやバレーボールを経験したが、幼い頃にプレーしたゴルフが忘れられずに戻って来た。スタート地点が周りよりも遅かった分、駆け足でキャリアを積んでいる。

「特待生としてじゃないと、家計的にもゴルフが続けられなかった」と地元の熊本を飛び出して高知県の明徳義塾高に入学。卒業後は、練習環境が最も合っていると感じた福井工大に進学した。本来は来年にプロテストとQT（予選会）受験を考えていたが、うれしい誤算。ABEMAツアー優勝の翌日にはプロ転向を決意して、今年9月のファーストQTに申し込んだ。今大会には下部ツアー優勝の権利で出場が決まり、あれよという間にプロ1戦目を迎えた。

デビュー戦は「まだまだ未熟」と悔やしい結果に

デビュー戦の初日は、朝一番のトップスタート。緊張の中「とりあえずコース幅に行ってくれ！」と願って振ったドライバーはなんとかフェアウェイに収まったが、「71」と苦戦して73位。2日目も大きく伸ばせず通算2アンダー67位で予選落ちした。「変に力が入ったので、まだまだ未熟。甘かった」と悔しいデビュー戦になったが、「的確なショット力をもっと鍛えることができれば、上に行ける」と次へのモチベーションにつなげた。

プロ2戦目は下部ツアーに舞台を移し、来週の「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」に出場する。「真面目に頑張って日本一になって、応援される選手になりたい」と、19歳のルーキーはここからまだまだ強くなる。（福岡県糸島市／谷口愛純）

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