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7年ぶりの決勝に臨む仙台育英野球部へ 岩田寛「僕の思いが届いてくれれば」

◇国内男子◇長嶋茂雄招待セガサミーカップ 最終日(21日)◇ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)◇7178yd(パー72)

単独首位から出た岩田寛はその座を譲ることなくプレー、通算19アンダーで逃げ切り優勝を遂げた。これまでの3勝はすべて逆転勝利で、最終日最終組から優勝を果たしたのも初めて。「僕の思いが届いてくれれば」-。22日に7年ぶりに夏の甲子園(全国高校野球選手権大会)の決勝に臨む母校・仙台育英高の野球部を鼓舞する勝利となった。

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宮城県仙台市出身の岩田は小学3年生から中学3年生まで野球少年だった。野球と並行して中学生の時はスケートボードを始め、「中3の秋に部活が終わるんですけど、進路をどうするか決める時はもう野球よりスケボーのほうが楽しくなっていた」という。

岩田家では父親に進路相談の報告をする際に食事に出かける決まりがあり、「勉強かスポーツを選ばなければいけなくて。でもスケボーもスポーツ。いいかなって思っていた」と内心では思い描いていたという。とはいえ、当時は、いまのようにスケートボードが五輪種目になるなど考えられなかった時代。「『何をやりたいんだ』と聞かれて、とっさにゴルフが思いついた」とトップアマだった父親がやっていたスポーツを選んだ。仙台にゴルフ部があった学校は2校だけ。そのうちの1つが仙台育英高だった。

今シーズンは5月に行われた「中日クラウンズ」と「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」で惜敗。セントアンドリュースでの「全英オープン」の出場を逃し、同月の「全米オープン」の日本予選会では最後の1枠をかけたプレーオフまでこぎつけるも出場権を獲得できず、「1カ月は引きずっていた」と落ち込んだ時期もあった。

それでも、41歳が気持ちを奮い立たせてツアー4勝目を手にした。藤田寛之ら40歳以降で勝ち星を重ねていった先輩プロは多くいる。「励みになりますよね」としみじみ。

「勝ったら新たな道ができる。道が見えるということは下の世代の子たちにもいいのかなと思います」。仙台育英高が夏の甲子園で優勝すれば東北勢初となる。母校の後輩たちに贈るその言葉は、ゴルフ界の若い世代へのエールでもある。(北海道千歳市/石井操)

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