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賞金王ならず…木下稜介の目に涙 星野陸也は「ジャッジミス」

◇国内男子◇ゴルフ日本シリーズJTカップ 最終日(5日)◇東京よみうりカントリークラブ(東京)◇7023yd(パー70)

シーズン最後のラウンド後のインタビューは、声を絞り出すまでに数十秒かかった。「賞金王を目指して今シーズンはやってきました。スポンサーを含め、応援をしてくださった皆様の期待に沿えない形になってしまった。それが一番悔しい」。賞金ランキング2位から最終戦での逆転を狙った木下稜介の目には、次第に涙が浮かんだ。

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2週前の「ダンロップフェニックス」でチャン・キムにランキングトップの座を明け渡し、前週「カシオワールドオープン」は予選落ち。このラストゲームも30人中26位と振るわなかった。「生命線」と自ら言うショットが落ち着かず、土壇場で奥嶋誠昭コーチの助言も得たが、「本番になるとなかなかできなくて。技術の低さ、まだまだだなとこの2戦は感じた」とうつむいた。

今年6月、国内メジャー「日本ツアー選手権 森ビル杯」で悲願の初優勝。勢いを保って次の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」で2連勝を飾り、一気にマネーキング争いに加わった。

夏場には「全英オープン」、世界選手権シリーズも経験し「世界のレベルは本当に高くて、心が折れそうになりましたが、そこを目指してやっている」と次の目標ができた。「来年は積極的に海外に出て、レベルを上げたい。また日本で賞金王を獲りたいという気持ちが今週、負けて強くなりました」。30歳で迎えるプロ10年目を見据えた。

賞金ランキング5位でシーズンを終えた星野陸也はこの日の前半、首位の谷原に1打差に迫り、賞金王への可能性を残していた。逆転へは優勝が条件で、バックナイン勝負に。12番、13番とダブルボギーを2つ続け、望みがついえた。

通算7アンダー6位は、今季10回目のトップ10。それに満足いくはずがない。2つのダボは風の読み間違い、マネジメントミスが招いたという。「ミスジャックが多すぎて。そこ(を直すのが)が来年の目標というか。回避できたんじゃないかというのがあまりにも多かった気がして残念」。5月の「ダイヤモンドカップ」を最後にシーズン4勝目が遠く、ランキング5位で終戦。「後半戦でなぜ勝てないのか、今週ある意味ハッキリした気がする。反省して次に生かすしかない」と2022年の自分に期待した。

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