2021年「バンテリン東海クラシック」スコア
2021年 バンテリン東海クラシック
期間:09/30〜10/03 場所:三好CC西コース(愛知)
QT1212位からの下剋上なるか 19歳・久常涼が石川遼に次ぐ年少Vチャンス
◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 3日目(2日)◇三好CC西コース (愛知)◇7300yd(パー71)
若さと勢いあふれる19歳がムービングサタデーのリーダーボードを一気に駆け上がった。ルーキーの久常涼がボギーなしの5バーディでこの日のベストスコアに並ぶ「66」。首位と4打差の通算8アンダー8位に浮上し、石川遼に次ぐ年少V記録(19歳24日※)も狙える位置で最終日を迎える。
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この日のラウンド終了後に志願してドライビングコンテストに出場して結果は4位の319ydだったが、「僕は基本、ドラコンでも試合でも変わらないくらい100%で振っています」。その言葉通り、パー3を除く14ホールで1Wを振りちぎった。
左の林に打ち込んだ後半14番では6Iで残り15ydほどの地点まで出せたことにより、難なくパーセーブ。続く15番(パー5)は2オンに成功して4つ目のバーディを奪うと、最終18番も7mに沈めるバーディで締めくくった。
3日間の平均飛距離320ydは全体3位。「ゴルフを始めて小学生くらいのときから、同年代の子たちよりは飛んでいた。生まれてからずっと飛ばし屋です」と笑わせるが、世界の広さは肌で感じて知っている。岡山・作陽高1年時に出場したユースオリンピックで現在欧州ツアーで活躍中のラスムス・ホイゴー(デンマーク)とラウンド。「僕がドライバーで良い当たりをしても、スプーンで普通に越された。海外に行けば僕は“普通”。こんなヤバいヤツがいっぱいいるんだって思いました」と振り返る。
高校卒業後は最初から日本の大学に進むつもりはなく、PGAツアー挑戦を見据えて米国の大学に入ることも考えたほどの海外志向。語学面やコロナ禍の状況を考慮して日本でプロになったいまも見据える目標は変わらない。
昨年行われた特別QTのランキングは1212位。絶望感あふれるポジションから下部AbemaTVツアーで3勝を挙げ、今大会以降のレギュラーツアー出場権を獲得した。「いまの自分の実力だと受け止めることができたし、(下部ツアーの)マンデーから頑張れば試合に出られると思って覚悟も決まった。そういう意味では(特別QTの)ファーストで落ちて良かったのかなと思う」
はい上がってつかんだチャンスでいきなりの優勝争い。「(全ホール)ドライバーは今しか持てないし、そこまで失うものも今はないので。今週のラフならまだ打てるので、姿勢を崩さずにガンガン行ければ」と上しか見ていない。(愛知県みよし市/亀山泰宏)
※<ツアー年少優勝記録>
15歳8カ月3日/石川遼(アマチュア)/2007年「マンシングウェアオープンKSBカップ」
17歳1カ月16日/石川遼/2008年「マイナビABCチャンピオンシップ」
17歳9カ月11日/石川遼/2009年「ミズノオープンよみうりクラシック」
17歳10カ月16日/石川遼/2009年「サン・クロレラ クラシック」
17歳11カ月20日/石川遼/2009年「フジサンケイクラシック」
18歳17日/石川遼/2009年「コカ・コーラ東海クラシック」
18歳7カ月15日/石川遼/2010年「中日クラウンズ」
18歳11カ月19日/石川遼/2010年「フジサンケイクラシック」
19歳1カ月10日/ハン・ジュンゴン/2011年「ミズノオープン」