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稲森佑貴がやっぱり来た 「感慨深い」池田勇太と日本プロ

◇国内メジャー◇日本プロゴルフ選手権 3日目(3日)◇日光カンツリー倶楽部(栃木県)◇7236yd(パー71)

トラブルの温床になる両サイドに連なる木々。狭いフェアウェイが多くの選手のプレッシャーになればなるほど、この男はニヤリとする。すでに2018年、20年に「日本オープン」で勝利を挙げている稲森佑貴。フェアウェイキープの名手に国内メジャー3勝目のチャンスが訪れた。

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前半4番(パー5)で3パットによるボギーを先行させながら、稲森の自信が揺らぐことはなかった。「好きなセッティング。みんなが苦しんでくれた方がやりやすい。フェアウェイに置けば、それだけの恩恵が得られるコース」とティショットが安定した後半に猛チャージ。最終18番で3mの下りのフックラインを読み切って、この日6つ目のバーディを奪って「66」をマークした。首位とは1打差の2位だ。

大会の直前まで好調とは言えなくとも、日本タイトルがかかった試合となると途端に状態が整う。今週は開幕前日のプロアマ戦後に、アドレスの入り方を考え直してアライメントを修正。「ミスの原因も分かるようになった。いつものゴルフができる」。徐々に状態を挙げている段階で、3日間のフェアウェイキープ率は全体の2位(78.57%、33/54)を確保している。

日曜日に最初のターゲットになるトップの池田勇太は稲森がプロ転向後、初出場のツアー競技だった2012年の「日本プロ」で一緒に回った大先輩。「自分が”迷子”みたいな(予選ラウンドの)組み合わせ。ツアーデビュー戦にして刺激しかなかった。忘れられない試合の一つ」だったと振り返る。「だから感慨深いというか、今回は決勝ラウンドで一緒に回らせていただく。優勝争いになると思うが、自分のゴルフを貫いて攻めていきたい」。胸を借りる、ではなく対等に戦える資格が十分にある。(栃木県日光市/桂川洋一)

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