小田孔明、テレビ観戦の父に優勝を届けたい
日本オープン3日目、5アンダー単独首位に浮上した小田孔明が「ツアー初優勝を日本オープンで達成したい!」と明言。その思いには、自宅でテレビ観戦している父に優勝をプレゼントする気持ちが強い。小田の父、憲翁さんは今年8月、祖父宅の屋根の塗装をしている最中に屋根から転落し、頭蓋骨を骨折。5分間心配停止状態となったが、無事に回復し、現在は自宅でリハビリ中という。
小田がゴルフを始めたのは、憲翁さんが地元福岡のゴルフ練習場(手島多一の実家)に通っていて、小学校2年生のときに遊び感覚でついて行った。その際、手島の父親に「体格が良いからゴルフをやれ」と進められたのがきっかけ。大好きなゴルフを息子にと、その日をきっかけに憲翁さんの英才教育?スパルタ教育がスタートする。
学校から帰ると腹筋、背筋、スクワット、腕を鍛えるためのダンベル・・・月曜から金曜まで毎日各300回を繰り返すトレーニングが日課となった。そして週末だけクラブを握っての練習。そのハードなトレーニングに耐えてきた小田は、高校生のころには背筋が210キロという強靭な体になっていた。
今季トップ5入り5回と好調なゴルフを維持する小田だが、まだツアー優勝はない。地元福岡で開催された「KBCオーガスタ」でも今季2度目の2位タイに食い込み優勝まであと一歩のところだった。「本当は地元だし、あそこで勝ちたかったんですよね」。ところが、地元開催の試合には必ず応援に駆けつける父・憲翁さんの姿はなかった。転落事故の直後に開催された試合だったため、憲翁さんは集中治療室の中だった。
退院はできたが、多少の後遺症が残っているため、現在は自宅でリハビリをしながら小田の闘いをテレビで観戦する父に「優勝シーンを見させてあげたい」。孔明という名は父・憲翁さんが三国志好きだから。その名前を小田自身も気に入っているが、「そうですね、とりあえずは日本の天下(日本オープン)を獲りたいですね」。相手は日本一の片山晋呉、相手にとって不足はない。