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来年も出られるけど…51歳・谷口徹は賞金シードを失い泣いた

◇国内男子◇カシオワールドオープン 2日目(29日)◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知)◇7335yd(パー72)

待ち構えた報道陣に歩み寄って浮かべた笑み。それはすぐに作り笑いだと分かった。「すいません…」と言葉に詰まることおよそ1分半。堰を切ったようにあふれ出した涙。谷口徹は22年間続けてキープしてきた賞金シードを失い、泣いた。

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賞金ランキング99位で迎えた今大会で予選落ちし、65位のボーダーラインを越えられなかった。昨年の「日本プロゴルフ選手権」優勝で得た長期シードは2023年まである。51歳は来季も変わらずレギュラーツアーを主戦場にしながら、シニアツアーにも出られる。だが、ツアープロの“勲章”を手放したことを悔やんだ。

予選通過7回に終わったシーズンを「自分で上を目指すためにオフにやったけれど、思うようにできなかったというか…。ベストは尽くしたけれど、自分が思っているようにボールをコントロールできなかった」と振り返った。得意のドローボールだけでなく、ストレートに近いフェードも精度を上げようと試行錯誤してきた。すべては「若手がうまくなっていくし、自分も対等に戦うためには現状維持では勝てない」という思いから。

「タイガー(ウッズ)を見ていても、アイアンのコントロールがすごくうまい。飛距離以外のことも、もっと磨けたらいいと思ってやってきた」。自分の半分にも満たない年齢の選手を相手にしようと、負けたくない気持ちはシード選手になった20年以上前から変わっていない。「努力だけではうまくいかないな。結果がすべて。ここ数年、優勝もしたけれど、50点くらいのショットの内容で、ショートゲームでリカバーしてきた。終わりじゃないけれど、悔しさがある」

一年間の最後のホールとなった9番。グリーン左サイドに切られたカップに対し、第2打で「本当はドローボールでも良かったけど」ストレートにピンを攻めた。「今年は大事な場面で左に曲げるミスが多かった」という。ボールはきっちり狙いのエリアをとらえた。「また来年、イチから頑張りたい」。2020年2月、谷口は52歳になる。(高知県芸西村/桂川洋一)

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