石川遼、マスターズ出場決定に「ありがたく、うれしい」
プロ初優勝の石川遼、自信のなさが怖かった!
日本でもっとも歴史ある第74回「関西オープン」に出場した石川遼。初日に7アンダーの単独首位に立つと、3日目を終えて9アンダー、2位に4打差をつけて最終日を迎えた。最終日、同じく最終組でラウンドするのは東北福祉大を卒業し、今季からプロとしてツアーに参戦している池田勇太(22歳)と、池田同様ジュニア時代に数々のタイトルを奪った清田太一郎(28歳)という顔合わせになった。
5番のティショットでOBを叩いた清田は残念ながら前半で優勝争いから脱落。安定したドライバーショットでスコアをまとめる石川に、池田が徐々に迫る展開となったが、石川も崩れることなく終盤まで2打差の攻防が続いた。
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バーディ、ボギーとなれば1ホールで追いつかれる2打差だが、石川は慎重に攻め続ける。そして17番パー3、ピン手前3mのバーディパットを沈めた石川に対し、池田は3パットのボギーを叩き、このホールで4打差がついてしまった。最終18番のティグラウンドに立ったときには4打差あったが、石川はまだ優勝を確信してはいなかった。
2オンに成功し、11mのバーディパットは惜しくもカップの手前3センチで止まり、ギャラリーのため息を誘った。ここでようやく笑顔を見せた石川。ウィニングパットを決めると両手を高々と上げ雄叫びを上げた。通算12アンダー、2位の池田に4打差で4日間首位をキープする完全優勝。賞金700万円を手にし、10月に行われる「日本オープン」への出場資格も掴んだ。
「昨日の夜は、4打差はあってないようなものと頭ではわかっていましたが、実際に今日ラウンドして本当に僅かな差でしかないと実感しました。池田さんは僕が小学生のころからあこがれていた先輩だし、今日は2人でよいゴルフができたので良かったです。ミスをしていたら手が震えたりしたかもしれませんが、良いゴルフができていたので、そういった緊張はありませんでした。
ただ、自分に自信が足りないので、途中、歩測した距離が正しいのか、クラブ選択で距離を間違えていないか、この方向に打ってよいのかなど不安になりました。怖くなってきたときに僕を支えてくれたのはドライバーでした。やはり一番練習しているクラブですし、今日はこの状況の中でも狙い通り打てたので、やはりドライバーの練習を積み重ねてよかったと思います」。