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<堀江x高岡 2>「“ポジティブなニュースをブランドでどう作るか”ということが、これから求められるクリエイティビティだと思う」
2014/09/09 10:00
ネスレ高岡浩三社長x堀江貴文 対談その2(全4回)
【高岡】特にこのソーシャルメディアの時代って、そういうニュースって基本的には“みんなでしゃべりたいこと”なんですよ。黙っておきたくないことなんだよね。その“ポジティブなニュースをブランドでどう作るか”ということが、これから求められるクリエイティビティだと思う。
【堀江】同感です。
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【高岡】業界の中でキットカットが大成功した背景をみなさんも勉強したので、最初はみんな「テレビ、テレビ」と言っていたけど、いやテレビ広告なんてもったいないじゃんみたいなね。これは業界の中でちょっと言いにくいところもあるし、全部を否定しているわけじゃないけれど、名の知れたブランドっていうのは、そういうやり方にしていかないといけない。それでお金を集めるようなビジネスモデルを我々は考えていかないといけないのではないかとね。
【堀江】ほんとグローバルとネットメディアの活用ですね。あともう一つ、やっぱりこれからスマホファーストになっていくと思うんです。最近僕がみんなに言っていることは、「みんなこれって電話だと思っていますよね、でもこれは電話じゃないんです」って。「これ、中にUNIXが入っているパソコンなんです」って言うと、みんな「あっ」てなるんです。スティーブ・ジョブズの何がすごかったかっていうと、UNIXが入っているパソコンを、みんなの手のひらに配ってしまったこと。初めて僕が思っていたインターネットの時代がやって来た。これは実は結構革新的なことでして。
【高岡】そりゃそうですよ。
【堀江】これを僕たちはどう活用していくのかっていうのを、これから考えていかなきゃいけない。まだまだ全然考えられていないんですけど。
【高岡】ない。確かに。そうなんですよ。
【堀江】多分、ゴルフ界なんか、まさにそこがすごく遅れているところで。レッスンプロなんかは結構いち早くこれを使ってスイング解析をやったりしていますけどね。ゴルフ業界自体は、やっぱり古くさいですよね。
【高岡】そうだよね。
【堀江】特にテレビと繋がっているトーナメントのところは。いや、だからよく単独でそこまで…。すごいなと思いましたね。
【高岡】でもね、民放で放送したいと。今回たまたまBS-TBSさんが、是非ということなんで、すごく格安でオファー頂いたんでやりますけど。そういう経費を全部入れても、実は記者会見で初めてこれやりますって言って、その翌日から1週間の間にニュースが出ますよね。その宣伝効果だけで、実は2、3億あったんですよ。
【堀江】んー、すごい。
【高岡】それでうちはもう元を取っているんですよ。
【堀江】はっはっはっはっ(笑)。いいっすね、やっぱりこうでかいですよね、そこがね。
【高岡】だから、大事なのは、日本で一番高い優勝賞金のトーナメントを男子トーナメントでやりますっていうね。これがやっぱりニュースの作り方なんですよね。
(その3に続く)
- 堀江貴文
- 1972年福岡県八女市生まれ。東京大学在学中の96年に有限会社オン・ザ・エッヂを設立。エッジ、ライブドアと社名を変え、プロ野球球団やニッポン放送買収で世間の注目を集める。05年には衆議院の総選挙にも立候補したが、翌年に証券取引法違反で逮捕され、11年6月に収監。刑期を終えた現在はSNS株式会社のファウンダー兼従業員として活動を行っている。愛称はホリエモン。
- 高岡浩三 ネスレ日本社長兼CEO
- 1960年大阪府生まれ。1983年神戸大学経営学部卒。同年、ネスレ日本株式会社入社(営業本部東京支店)。各種ブランドマネジャー等を経て、ネスレコンフェクショナリー株式会社マーケティング本部長として「キットカット」受験キャンペーンを成功させる。2005年、ネスレコンフェクショナリー株式会社代表取締役社長に就任、2010年、ネスレ日本株式会社代表取締役副社長飲料事業本部長として新しいネスカフェ・ビジネスモデルを提案・構築。利益率の低い日本の食品業界において、新しいビジネスモデルを追求しながら超高収益企業の土台をつくる。同年11月ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEOに就任。