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第二の石川遼や宮里藍を育てるために必要なこと

【世界最高峰のゴルフインストラクター、デイブ・フィリップス氏へ直撃インタビュー】

長年ゴルフをしているのになかなか上達しないことに対して「ゴルフはうまくいかないから楽しい」などと自分に言い聞かせている人をよく見かけるがこれは大きな間違いである。日本人は世界で2番目にゴルフが大好きな人種なのに、正しく上達する方法を知っている人は少ない。先日、タイトリストブランドを取り扱うアクシネット ジャパン インクがゴルフフィットネスの世界基準として評価を得ているTPI(Titleist Performance Institute)のセミナーを開催し、インストラクターだけでなく、鍼灸師や整体師など92名が参加した。今回のセミナーはレベル1で、ゴルファーが陥りがちなスイングの誤りをわかりやすく12項目に分類し、効率的なスイングを身につけられるような講習をおこなった。そもそも人間の身体には個体差があり、関節の可動域は人それぞれ異なるので、プロゴルファーの連続写真に習って、同じ動きをしようと練習場で毎日何百球打っても同じように打てないだけでなく、身体を壊してしまう危険性がある。ゴルフに関する究極の経験と知識をもち、米国ゴルフダイジェスト誌におけるゴルフインストラクタートップ50に選出されている、TPI共同創立者のデイブ・フィリップス氏に直接話しを伺った。

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GDO:日本のゴルフ市場をみわたしてどのような課題があると思いますか

フィリップス氏:とても興味深いと感じています。世界2番目のゴルフ市場であり、強い情熱を持つゴルファーが大勢いるにも関わらず、世界のトーナメントをリードする選手が少ないことに驚きます。石川遼宮里藍のように世界に挑戦する選手が続かないのはなぜでしょう。ジュニアレベルで成長を妨げるハードルがあるのでしょうか。もしくは優秀な選手を育てたり、教えたりする過程で、何か理解不足や勘違いがあるのでしょうか。TPIで我々が最も強調したいのは、正しいスイングを身につけるためにもっとも大切なことは、体格や可動域などの身体的特徴を理解することです。いくら雑誌を読んで最新のスイングのトレンドや、うまくスイングするためのヒントを得ても、身体がその通りに可動しなければ、うまくいくどころか、ケガや故障の原因をつくり、ゴルフをすることさえできなくなります。努力を重ねれば重ねるほど、更にスイングを悪くし、そして落胆して、ゴルフをすることさえ嫌になってしまうのです。

GDO:ハイレベルな選手を増やすためにどのような方法が必要でしょうか

フィリップス氏:まずは選手に教える立場であるコーチやトレーナーへの正しい教育が必要です。正しいスイングは1つではなく、人それぞれに合った何千通りのスイングがあります。スイング分析のみならず、ゴルファーの体格など身体的特徴の理解に基づき、スイングの最中に何が起きているかを明確に描き出し、わかりやすく、実践的な指導方法を教えます。今回の来日理由は、まずはTPIの基礎的なゴルフフィットネスインストラクタープログラムである“レベル1”をスタートさせ、世界のトーナメントで成功する選手を育てるコーチやトレーナーへ正しい教育を実施することです。

GDO:TPIのようなプログラムは日本で成功すると思いますか

フィリップス氏:もちろんです。日本市場を改善することができると信じています。TPIは、米国内やカナダのみならず、イタリア、スペイン、フランス、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、韓国、中国など世界各国で開催され、異なる様々な文化の中で、数多くの認定インストラクターを輩出している実績があります。文化は違いますが、学びたい、成長したいという姿勢に国境はありません。まずは世界のトーナメントをリードする多くの選手がTPIの認定インストラクターからコーチングを受けている事実を知ってもらうことが重要です。現在、58カ国においてセミナーを実施しており、世界各国におけるTPI認定インストラクターは約10,000名にのぼっています。PGAツアーにおいては、昨年開催された42試合中、33試合の優勝者は、TPI認定インストラクターにより指導をうけている選手でした。男子ワールドランキングのトップ30中22名はTPI認定インストラクターの指導をうけています。現在、男子、女子、ジュニアのワールドランク1位の選手は全て我々のメソッドによるコーチングをうけています。指導者および選手がどうしなければならないかを正しく理解していることが最も大切で、そこに成長する理由があるのです。

GDO:日本での今後の展開を教えてください

フィリップ氏:タイトリストなどのブランドを扱うアクシネットはゴルフに特化した会社で、日本市場に大変力を入れています。製品に対する知識が高く、高品質製品を好み、上達することに大変熱意をもっているゴルファーが大勢いる日本に大きな可能性を見出しています。タイトリストは他のメーカーとは違って、あらゆるターゲットのゴルファーに対して製品を提案せず、ターゲットを絞ってブランディングをしています。つまり、“タイトリスト=プロゴルファー” というように、TPIも同様で、ゴルフに情熱をもっている人や真剣に上達したい人に対して正しい情報を与えてきたいと思っています。



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