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ダンロップ、科学センター開設で中国戦略を加速

ダンロップスポーツはこのほど、中国江蘇省常熟市に「スリクソンゴルフ科学センター」を開設する。この施設は市場が拡大基調といわれる中国およびアジア向けのゴルフクラブを中心とした商品開発のためのデータや情報収集を目的に設立されたもの。なお、9月12日には、取引先や政府および報道関係者を招いて開所式を行う。

このほど開設する「スリクソンゴルフ科学センター」は、テストフィールドで試打計測を行う施設で、スイング時のヘッドスピードやゴルフボールの初速、打ち出し角、バックスピン量、弾道などを高い精度で計測できるものという。

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同施設にはゴルフ練習場が併設されているため、練習場を訪れる一般ゴルファーの試打データの解析も必要に応じて行っていく。同社はこれらのデータをもとに、現地のゴルファーに合ったクラブやボールの開発を進め、拡販に取り組んでいく。

この施設の開発は、同社の中国戦略にかなりプラスに作用するだろう。同社が掲げる目的の一つである現地ゴルファーに合った商品開発という長期的なプランもそうだが、直近的には、同社製品の優位性を現地ゴルファーへ伝える情報発信基地としても利用できるはずだ。

他社品との機能比較を計測値などを利用しながら行うことで、現地の販売代理店や一般ゴルファーの製品理解度を高められるだろう。

ダンロップスポーツは2009年から販売子会社を設立、今期は売上高10億円を上回る見込みで、米トップ2のテーラーメイド、キャロウェイに迫る勢いを見せている。現状売上の中心は『ゼクシオ』のクラブと『スリクソン』の廉価帯ボールになるが、今回設立される"情報発信基地"をユーザーとのコミュニケーションツールとして有効に使えば、タイトリストが独占する高額帯のボール市場への突破口も見えてきそうだ。



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