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HOT LIST JAPAN受賞クラブ 開発者インタビュー Vol.3(ピンゴルフ編)

2012/07/26 09:15

HOT LIST 日本版」で高評価を得たクラブは、どのように開発されたものなのか。メーカー側の視点を探るべく、開発担当者へのインタビューをお届けする。第三回目は、計7モデルがメダルを受賞したピンゴルフジャパン。社長のジョン・K・ソルハイム氏に、Gシリーズとiシリーズ、そして2013年モデルとなるアンサーシリーズについても話を聞いた。

【2012 HOT LIST JAPAN 受賞クラブ】
ドライバー部門:ゴールド賞(G20ドライバー)
フェアウェイウッド部門:シルバー賞(i20 フェアウェイウッド
ユーティリティ部門 ゴールド賞(i20 ハイブリッド)
アイアン部門 シルバー賞(i20 アイアン)
ウェッジ部門 シルバー賞(アンサー ウェッジ)
パター部門 ゴールド賞(シドニーパター)、シルバー賞(アンサーパター)

【ジョン・K・ソルハイム プロフィール】
John K. Solheim ピン創設者であるカーステン・ソルハイムの孫にあたり、ハイスクール時代から祖父のもとでゴルフクラブにおける物理学と開発理論を学ぶ。アリゾナ州立大学では機械工学の単位を最優秀の成績で卒業し、エグゼクティブMBAを取得。1996年にピン入社後、2001年からエンジニアリング担当副社長を務め、2011年にはピンゴルフジャパンの代表取締役社長に就任。現在はアジアのみならず、製造オペレーション、セールス、マーケティングを含む全社的な業務を統括している。

フィッティングによって、誰もが自信を持って使えるクラブを提供する

GDO:「HOT LIST JAPAN」では、ピンのクラブがメーカー最多となる合計7モデルでメダルを受賞しました。まずは、その率直な感想をお聞かせください。

ジョン:アメリカで行われている「HOT LIST」でも、ピンのクラブはいつも多数の賞を獲得しています。たとえ異なる国、人種であっても、製品に対する評価はそれほど変わりません。日本においても多くの賞を獲得できたことは、ピンのクラブ性能の良さを証明できた結果であって、決して驚くべきことではないと思っていますよ。

GDO:ピンにはGシリーズとiシリーズの2つのモデルがありますが、「HOT LIST JAPAN」では各部門でメダルを獲得したシリーズが異なりました。この結果については、どうお考えですか?

ジョン:Gシリーズは、飛距離、やさしさ、ミスに対する寛容性を求める人に対して開発したクラブ。iシリーズは、たとえやさしさが少し損なわれても、ドライバーでの低スピン性能とアイアンの操作性に長けているクラブで、ヘッドスピードの速いゴルファー向けに開発したクラブです。アメリカと日本では、2つのシリーズに対して少し評価が異なっています。アメリカでは、Gシリーズのほうが多くの賞を獲得していますが、日本では比較的iシリーズのほうが評価は高いですね。実際、日本や韓国ではiシリーズの売れ行きがとても好調です。

GDO:今年のマスターズで優勝したババ・ワトソンは、ヘッドスピードがとても速い飛ばし屋としても有名ですが、ドライバーは「i20」ではなく、「G20」を使っていますよね。

ジョン:そのとおりです。ババは超ロングヒッターですが、もともとドライバーのスピン量が少なく、そのうえ300ヤード以上も飛ばすので確実にフェアウェイをとらえる正確性が必要になります。ですから、彼にはやさしく飛ばせるGシリーズのドライバーほうが合っているのです。また、彼は球を左右に曲げてコースを攻略するタイプなので、アイアンはSシリーズのモデルを気に入って使い続けています。ちなみに私の場合は、ドライバーのスピン量が多いので「i20」を使っています。ヘッドスピードが速いアマチュアゴルファーの多くは、「i20」のほうが飛ばせると思いますよ。

GDO:決してGシリーズがアベレージ向け、iシリーズが上級者向けということでないのですね。

ジョン:プロや上級者のなかにも、クラブにやさしさを求めるゴルファーはいます。フィッティングを行って、誰もが自信を持って使えるクラブを提供するのがピンの役目だと考えています。もし初心者ゴルファーであれば、やさしいGシリーズをお勧めしますが。

GDO:もし、「HOT LIST JAPAN」の評価テスターにフィッティングを行っていたら、もっとたくさんの賞を獲得できていたと思いますか?

ジョン:YES!!!もちろんです。ロフトやシャフト、アイアンのライ角をフィッティングできたら、もっと評価は変わっていたと思いますよ。

GDO:最後に、新しい「アンサーシリーズ」について教えてください。ピンのなかではどういった位置づけ、コンセプトで作られたシリーズになるのでしょうか?

ジョン:アンサーシリーズには、ドライバー、フェアウェイウッド、ハイブリッド、アイアンが新たに登場します。すでに発売されているウェッジとパターを加えると、これでアンサーシリーズがフルラインナップで揃うことになります。性能的には、Gシリーズとiシリーズのちょうど中間のモデルになり、ドライバーとフェアウェイウッドにはピンでは初めてロフト調整機能を搭載しました。ネックの素材や形状を検討し、工夫を凝らすことで、調整機能がヘッドの重心位置設計にも影響を及ぼさず、見た目にもゴルファーの邪魔にならないものを作り出すことができました。また、アイアンは軟鉄鍛造で、ヘッド形状は「i20アイアン」よりもシャープ。日本人ゴルファーに好まれるモデルになっています。もちろん、新しいアンサーシリーズもピンの自信作です。9月の発売を楽しみにしていてください。



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