D.ジョンソンが36ホール残し暫定首位 松山英樹は今季初の予選落ち
2017年 ジェネシスオープン
期間:02/16〜02/19 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)
リビエラCC “世界最高のパー4”の難しさは?
◇米国男子◇ジェネシスオープン 3日目(18日)◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322yd(パー71)
ピンまでは残り75yd以内。パー4での第2打(もしくはパー5での第3打)。みなさんは、10回打って何回グリーンに乗せられるでしょうか?
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打つ場所は必ずしもフェアウェイからではなく、ラフから、バンカーからというシチュエーションの違いもあるが、昨季の米ツアーのデータを見ると、同部門で1位のルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)は95.7%でパーオンに成功。100位の選手で88.17%を記録している。
世界最高峰のツアーのセッティングであっても、75yd以内(もちろん10ydも50ydも含まれる)であれば、彼らは10回中8、9回はグリーンをとらえなくてはいけないレベルにある。
ただし、リビエラCCの、かの有名なホールではそうはいかない。315ydと短く、距離としては1オン可能な名物パー4の10番。ここでは2012年から昨年大会までの記録で「75yd以内の2打目でパーオンする確率」が、ツアーのあらゆるコースの、あらゆるホールで最も低い。その率、わずか59.6%。“10回に4回は乗らない”わけだ。
ティから見て左手前から右奥に敷かれたグリーンは、横幅8yd、縦幅約33ydと細長い。砲台形状になっており、多くのボールが傾斜で左サイドにこぼれ落ちていく。
連日の雨でグリーンが軟らかくなった今年も、その難度は健在だ。第2ラウンドまでの全選手のパーオン率は60.99%に過ぎない。特に右サイドのラフからの2打目でグリーンを狙うのは至難の業。このエリアからのパーオン成功率は38.24%と低調だった。
ではその“行ってはいけない”ポジションを避けるために、ティショットは手前に刻むべきか、というとそうでもない。この2ラウンドで1オン狙い(Go For Green)だったティショットは全体の60.64%(171回/282回)と、“刻んだ”数より多い。ただし、実際に成功したのはわずか5回。そのうちバーディが2回。残りの3回は3パットのパーだった。
狙っても、刻んでも、残るのは難しいセカンドショット。ジャック・ニクラスがかつて「世界最高のパー4のひとつ」と称したホールでは、選手の想像力と決断が常に問われている。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)
桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw