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タイガー・ウッズ設計の米国初コースがついにオープン!

忘れかけていたあの笑顔を、久しぶりにごく間近で感じることができた気がした。タイガー・ウッズが設計した米国初のゴルフコース。テキサス州ヒューストン郊外にあるブルージャックナショナルGCには、天才アスリートであり、ゴルフ界のカリスマであり、だが最近はちょっぴり影が薄くなったウッズの存在感で満ちあふれていた。

4月25日グランドオープンのブルージャックナショナルGCは、意外にも米国では初めてのウッズ設計コースとなる。経済情勢や自然災害などによって、中東ドバイや米ノースカロライナなどでウッズが絡むコース開発計画は次々に頓挫した。ゆえに、これまではメキシコにあるエル・カードナルが、ウッズ設計による唯一のコースだった。

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現地を訪れたのは3月下旬。まだアウト9ホールだけがプレーできる仮オープンだったこともあるのだろうが、地図上で近くまで来てもコース案内は見当たらなかった。幹線道路の両側に立ち並ぶ林の間に、細い1本の砂利道があるだけで「これが本当にタイガー・ウッズに設計依頼したコースなのか?」という不安に襲われるほど、その入り口はひっそりと佇んでいた。

だが、一歩敷地内に足を踏み入れると、空気は一変した。周囲のコテージはまだ建設中のものが多いが、車止めのすぐ目の前にはワクワクするような光景が広がっていた。芝から打てる雄大な練習場は当然のこと、広々としたパッティンググリーンには「1」から「18」までの旗が立ち、パットゲームも楽しめる。加えて、秀逸だったのはプレイグラウンド(遊び場)と命名されたショートコースだ。

ウェッジとパターだけで遊べる10ホールで、ダイニングやナイキ・パフォーマンスセンターがある建物のテラスの目と鼻の先にある。各ティグラウンドには小さな印が付けられているが、基本的にはどこから打っても良く「ルールなし」というのがこの遊び場のルール。いろいろなライから打って楽しんでもらいたいというウッズの意図が反映されていて、子供たちの遊び回る姿を容易に想像できる。もちろん、大人たちも楽しめる。

本題のコースだが、雰囲気はオーガスタナショナルやミュアフィールドビレッジを彷彿させる。背の高い木々の間のフェアウェイは広大で、アンジュレーション豊かなグリーンを白砂のバンカーが取り囲む。攻略ルートに複数のオプションが用意されているのは、想像力を駆使してピンを攻めるリンクスコースに触発されたそうだ。

最も長い“タイガー・ティ”で全長7552yd(パー72)だが、ラフはなく、林に曲げても茶色い土の上から脱出可能で「球が1つもなくならない」こともまた、ウッズが考慮した点だという。もちろん、数カ所ある池に入れると回収は難しいが…。どんなレベルのゴルファーでも楽しめるように、家族や子供たちと一緒にゴルフを楽しめるように、というウッズの狙いが伝わってきて心地良い。

残念ながら、会員上限550人というプライベートコースなので、いつでも気軽にプレーできるわけではない。だが、もし機会があったら、ぜひとも訪れてみてほしい。「ゴルフをもっと楽しもうよ!」というウッズのメッセージが感じられて、なんとも幸福な気分になれることは保証するので。(テキサス州ヒューストン/今岡涼太)

今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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