2014年 ノーザントラストオープン
期間:02/13〜02/16 場所:リビエラCC(カリフォルニア州)
マンデー予選から初勝利のチャンス…でも「電話が鳴ったら帰ります」
リビエラCCから西に20キロ余りに位置するペパーダイン大学。同校出身のジェイソン・オーレッドは今週のマンデー予選会を突破し「ノーザントラストオープン」の出場権を手に入れた。そして活躍はそれに留まらず、3日目を終えて首位に3打差の通算9アンダー、4位タイにつけている。
ツアー未勝利、下部ツアー暮らしが長いオーレッドは現在33歳。レギュラーツアーの出場は今週、2010年の「全米オープン」以来のことだった。慣れ親しんだサザンカリフォルニアの風を浴びながら2日目から連続して60台をマーク。しかし、学生時代も含めてリビエラで練習ラウンドをした経験は2度だけ。ウェイティングで出場はならなかった2008年大会の1日と、今週の火曜日だった。
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だからこそこの日、最終18番で4メートルのパーパットを沈め、我が身に降り注いだ大歓声には身震いがした。「僕のキャリアで最高に興奮した瞬間だったと思うんだ」
PGAツアーで過去にマンデー予選会を通過した選手が優勝した最近のケースは、2010年に「ウィンダム選手権」を制したアージュン・アトワルがあるが、それも1986年「サザンオープン」のフレッド・ワズワース以来24年ぶりのことだった。振り返れば、02年のプロ転向後、これまでにオーレッドが稼いだ賞金は76万5000ドルあまり(下部ツアーなど含む)。今大会の優勝賞金120万6000ドルの約3分の2に満たない。最終日には土曜日の興奮よりも大きなものを得られるチャンスがある。
しかしそんな“快挙”のチャンスが巡ってきても、彼は「この電話が鳴ったら、すぐに家に帰る」と言う。今週アリゾナ州スコッツデールの自宅にいるキンバリー夫人が、出産間近の3人目の子供を身ごもっているからだ。
昨年、「RBCカナディアンオープン」で決勝ラウンドを首位で迎えたハンター・メイハンが、その土曜日の朝に産気づいた夫人のもとに駆け付けた話は一躍美談になった。メイハンは既にツアー6勝を挙げてきた選手でもあったが、初勝利を目前とするケース、オーレッドの場合は果たしてどうか…奥様の反応も気になるところです。(カリフォルニア州パシフィックパリセーズ/桂川洋一)。
桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw
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