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笑顔のルーツは宮里藍 イ・ボミの背中を押した言葉

14日開幕の海外女子メジャー「エビアン選手権」(フランス・エビアンリゾートGC)で、宮里藍がラストマッチを迎える。日本ツアーで2年連続賞金女王のイ・ボミ(韓国)は、自他ともに認める大の“藍ファン”で「コースでプレーするのを見られなくなるなんて、信じられない」と、引退を惜しむひとりだ。

イが日本ツアーに本格参戦した2011年、宮里の主戦場はすでに米国で、これまで同じフィールドでプレーしたのは年に数試合程度。それでも宮里の存在感はイにとって抜群だった。「日本で会えば、いつも明るく挨拶してくれて本当にうれしかった。プレー中も常に笑顔で、それがとてもうらやましかった。その姿を見て、わたしも頑張ってきた」。韓国ツアー時代から“スマイルキャンディ”と呼ばれたイは、日本で宮里と出会い、プレーも笑顔も進化したのだという。

今年5月の「中京テレビ・ブリヂストンレディス」の初日、宮里と同組でプレーした。2年連続賞金女王を達成したイが不振にあえぎ、勝利から見放されていたころだ。上を目指さなければという自分の思いや周囲の期待を感じながら、それに釣り合う目標を見つけられず、目の前の一打でもいつしか自分本来のプレーを見失って、重圧に苦しんでいた。

「ボミはありのままでいい。自分が信じてやりたいようにやればいい」

宮里はそう言って背中を押した。イは「そのとき、私がいちばん掛けてもらいたかった言葉だった」と振り返る。「もっと良い言葉もいっぱい掛けてもらったのに、全部伝えられなくてごめんなさい…」。いくつもの心の隙間にすっきりと収まっていった言葉だからこそ、血となり肉となった今、一つひとつを切り出して思い出すことが難しい。

「今までおつかれさまでしたと伝えたい」。ラストマッチを前に、イが宮里に伝えたいメッセージは感謝を込めたねぎらいの言葉だった。そして、「エビアンで優勝して引退を撤回してほしい」とラブコールも付け足した。「藍ちゃんの引退を知ったとき、もう見ることができないって思ったら悲しくなった。だから私は、自分のプレーを見たいと思ってくれるファンのためにもっと頑張ろう」。ヒロインの美学は、こうして受け継がれていくのだ。(岩手県八幡平市/糸井順子)

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糸井順子(いといじゅんこ) プロフィール

某自動車メーカーに勤務後、GDOに入社。ニュースグループで約7年間、全国を飛びまわったのち、現在は社内で月金OLを謳歌中。趣味は茶道、華道、料理、ヨガ。特技は巻き髪。チャームポイントは片えくぼ。今年のモットーは、『おしとやかに、丁寧に』。

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