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4度の大病にも負けず 7年ぶり“現場復帰”を果たした父の笑顔

2日に北海道美唄市のゴルフ5カントリー美唄コースで開幕した国内女子ツアー「ゴルフ5レディス」で、藤田さいきのキャディを父・健さん(62)が7年ぶりに務めた。「本当はもう死んでいるはず」とまで言わしめるほどの大病を、4度も患ってきた。

「3日間くらいが、ちょうどいいな」と笑う表情には、充実感が漂っていた。4日間大会の2009年のメジャー「日本女子オープン」以来の現場(キャディ)で、心配していた体力面は「意外と、大丈夫でしたよ」と言ってのけた。

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病との戦いは2011年から始まった。肝臓(かんぞう)、腸を患い「名医がいると、娘が紹介してくれた」と、北海道大病院で治療に専念した。だが、13年には悪性リンパ腫を患った。7カ月に及ぶ、抗がん剤治療をした。吐き気で、最大で104kgあった体重は、半分近くの55kgまで減った。握力は8kgまで落ちた。

その後は、急性心不全にもなり、身体にはペースメーカーが埋まっている。計155針もぬった手術に「こんな病気になった人は、あんまりいないんじゃないかね」。現在は、80kgまで体重も戻った。

入院中も気がかりだったのは、娘のゴルフだった。シード権をかけてギリギリの戦いをしていた時期には、病室でスイング動画を確認した。「娘は俺のことを心配しているし、俺は娘のことを心配していたし」と苦笑い。体調が安定し出すと、ギャラリーとして娘の試合を観戦してきた。

キャディを務めることが決まったのは、前日。体調が安定していたことで主治医からも「ゴーサイン」が出た。もちろん、今大会がアップダウンのないフラットなコースだったことも、理由の一つだ。

久しぶりに担いだバッグ。かつては「ほとんど指示をしていたよ」と言うが、いまは違う。娘の意見を聞くと、父は納得。「マネジメントが本当にうまくなった。ゴルフが大人になったんだな」と嬉しそうだった。藤田は7番で池に入れるなどのミスをしたが、1オーバー49位で初日を終えた。

気温が30度近くまで上がったこの日、18ホールを歩き終わると、父は汗びっしょりの顔で「楽しかった」と繰り返し、笑った。(北海道美唄市/林洋平)

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