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「もう一つの被災地がある」 笑顔の戻った“若女将”ゴルファーが願うこと

熊本県を中心に九州地方を襲った最大震度7の「熊本地震」から3カ月近くが経った。「前震」となった揺れが起きたのは、国内女子ツアー「KKT杯バンテリンレディス」の開幕前日。「被災地・熊本」の様子は全国に流れた。だが、被害を受けたのは熊本だけではない。

昨年プロテストに合格し、ルーキーイヤーを送る篠原まりあの実家は、大分県九重町の温泉旅館「渓谷の宿 二匹の鬼」。週末は予約困難なほどの人気ぶりだった。だが、震災で一変した。「あんまり、お客さんが来なくなった」と言う。土砂が崩れ、旅館への道は通行止めになった。客足は例年の2、3割程度に沈む。豪雨による土砂崩れも起きた。従業員の叔父は「九州の方(かた)はなんとか。でも他の地域や海外からがめっきり(減少)です」と嘆く。

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長女で本来は、女将となる予定だった。だが、プロゴルファーになる決意を固めた。女将の母・聡美さんに背中を押された。昨年、新人戦で優勝した際に「私が活躍したら旅館の名前が売れる」と意気込んでいた。実家はいま窮地ともいえる状況に陥っている。それでも「あんまりお母さんは、私に心配をかけまいと(様子を)言わないんです」と一点を見つめた。

結果を残そうと、焦る気持ちは裏目に出た。震災後、レギュラーツアー5試合の出場で4度の予選落ちを喫した。「気づかないうちに(震災以降)笑えなくなっていた」と振り返る。「ゴルフにも影響していたかも」と続けた。

この日、北海道で開幕した「ニッポンハムレディス」で3アンダー4位と好発進を切った。「もっと伸ばせたかなと思います。もったいなかったな。最終9番の2mを外しちゃった」と元気よく悔しがった。悲しみは、いまは胸にしまった。さわやかな笑みがこぼれた。(北海道北斗市/林洋平)

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林洋平(はやしようへい) プロフィール

1991年、横浜市生まれ、A型。大学卒業後の2015年にGDO入社。チーム内では最年少。トーナメント取材に行くが、自身のプレーは勉強中。当面の目標はドライバーをスライスさせないこと。大のビール党で、出張先の名物で晩酌するのが、ささやかな楽しみ。

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