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韓国女子ゴルフ界のニューヒロイン、キム・ジャヨン

今年7月、茨城で行われた「サマンサタバサ・ガールズコレクション・レディストーナメント」で日本ツアーデビューを果たした韓国女子プロのキム・ジャヨン。その週は、偉大な先輩、チェ・ナヨンも出場したとあって、あまりメディアの注目を引くことも無く、さらりと24位タイで試合を終えた。

しかし、韓国に戻れば話は違う。以前から、スレンダーなモデルのようなスタイルと、どこにでもいる大学生のような清廉さでファンやメディアの注目を集めていたが、今年は夏までに3勝を挙げて大ブレイク。テレビCMにも出演し、毎週多くの取材を受けるツアー屈指の人気選手へと変貌を遂げた。

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夏以降、時には1日10社以上という取材攻勢もあって調子を落とし、賞金ランキングも1位から滑り落ちる。しかし、11月にシンガポールで行われた韓国女子ツアー最終戦「ADT CAPS選手権」で、最終日の16番ホールを終えて2位に2打差をつけての単独首位。もしそのまま優勝すれば、逆転で賞金女王獲得という位置にいた。

17番はグリーン手前に池が迫るパー3。同組で優勝を争う相手が、先にピンそばのバーディチャンスへとつける。ピンは池に近い手前の位置に切られていた。現場を見ていた人の言葉を借りると、「キャディが差し出したクラブを拒否して、違うクラブを抜いた」という決意の1打。しかし、そのティショットはややカットに入り、グリーンに届くことなくファンの悲鳴と共に水面に消える。このホールをダブルボギーとしたジャヨンの手から、栄光はするりと滑り落ちた。

とはいえ、そんな悲劇のヒロインも彼女の当たり役に思えてしまう。先週行われた「日韓女子プロゴルフ対抗戦」では、初日に憧れのナヨン先輩とペアを組んでフォアサムマッチを戦い、実戦指導を受けているかのようなラウンド。1勝1分で3ポイントを稼ぎ出した2日間の試合を終えると、そのままクラブハウス2階の食堂でファンの集いに参加して、記念撮影やサインを延々とこなし続ける。韓国ゴルフ界ではメディアやファンの力が強く、選手は一番下に置かれているそうで、こうした光景は珍しいものではないという。

韓国女子ツアーは、今週の台湾で2013年シーズンの開幕戦を迎え、次週は中国へと転戦する。ジャヨンのみならず、多くの強く美しい若手選手の活躍で、今の韓国女子ゴルフ界は大いなる熱狂を見せている。(韓国釜山/今岡涼太)

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2012年 日韓女子プロゴルフ対抗戦



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