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永久シードの“レジェンド” 不動裕理が悩むゴルフとの距離感

◇国内女子◇伊藤園レディス 最終日(14日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741yd(パー72)

「成績が落ちたらやめるとか、普通の終わり方は面白くないと思っています。せっかく資格(永久シード)を持っていますし、逆にどうしたらいいと思いますか? もうちょっと頑張ればいける気もしますし、そのせめぎ合いです」

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ツアー50勝の“レジェンド”不動裕理が10歳から始めたゴルフとの距離感に頭を悩ませている。

1996年にプロ入りし、2000年から6年連続で賞金女王を獲得した。ここまで465試合に出場し、生涯賞金は歴代1位となる13億円超。コロナ禍で無観客試合も多くあり、モチベーションの維持が喫緊の課題となっている。

「試合に出ると決めたら毎日練習しますが、試合の予定がなかったら練習はだいぶ減りますね。なるべく週1回は練習するようにしていますが、試合という目標がないと私の場合は『やるぞ』とならない。でも月1回は試合に出ています」

2020-21年シーズンは13試合に出場し、今大会を含む7試合で予選を通過。年10勝を挙げた2003年のパーオン率は72%だったが、今季は60%まで低下している。優勝は2011年「サイバーエージェントレディス」以来、遠ざかっている。

「年をとると実力が下がってくるところもあって、どういう風にしていけばいいのか。やっぱり悩むところなのですが、答えは出てなくて」と率直に気持ちを明かした。多くの選手が賞金シード(賞金ランキング50位以内)獲得を目標とするが、永久シード(ツアー30勝)のためにそれも無縁だ。

「とりあえず試合に出られるんだから楽しんでやろうかなと。出られるのは幸せなので、自分なりの楽しみ方をしたい」

今大会2日目は2019年に「全英女子オープン」を制した渋野日向子と初めて同組になった。「テレビで見るよりも近くで見たほうがスイングに切れがある。見ていて気持ちのいいプレーをしている」と渋野を称賛。飛距離こそ20yd近く置いていかれることもあったが、一方でアプローチなど往年の技を見せつけて年齢が約半分の海外メジャー覇者をうならせた。

「クラブの選びも18ホールで2、3回間違ったかなと思うことがある。試合での判断力が衰えている」。淡々とテンポ良くプレーを進める姿が印象的だったが、ラインを読む視線の鋭さは最終日まで変わらなかった。

渋野を筆頭に畑岡奈紗笹生優花稲見萌寧ら若手の台頭が著しい日本の女子ゴルフ界。「ライバルがいることはいいこと。どんどんみんな頑張ってほしい。賞金女王争いをしている選手も多いとは思いますが、ゴルフ生活は長いので焦らずにやってほしい」と経験をもとにエールを送った。

「年齢と体重は確実に増えています」「最近、褒め言葉に飢えているんです」と会見の最後には笑いを誘った。45歳レジェンドの競技生活はまだまだ続きそうだ。(編集部・玉木充)

玉木充(たまきみつる) プロフィール

1980年大阪生まれ。スポーツ紙で野球、サッカー、大相撲、ボクシングなどを取材し、2017年GDO入社。主に国内女子ツアーを担当。得意クラブはパター。コースで動物を見つけるのが楽しみ。

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