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葛藤克服 渋野日向子が取り戻した「ありのまま」の自分

◇国内女子◇デサントレディース東海クラシック 最終日(22日)◇新南愛知CC美浜コース (愛知)◇6446yd(パー72)

大会の開幕2日前に、渋野日向子が口にしていた言葉がある。「最近は笑顔が少なくなっているかもしれない。前ほど楽しんでやれていないのかなあ」。8月の「AIG全英女子オープン」を制してから国内5試合目で優勝を飾った渋野は、凱旋帰国からの約1カ月半について「自分のプレーができずに葛藤があった」と胸内を明かした。

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昨年のプロテストに合格し、迎えた今季のルーキーイヤー。「ツアーに出だしたときは、試合に出られることがうれしかった」という立場は、日本人女子42年ぶりの海外メジャー制覇を遂げてから一変した。「全英女子オープンで優勝して、今までとギャラリーさんの多さがまったく違う。メディアの露出もそう。認知度が上がったぶん(気持ちに)変化があったのかなあ、と思います」

5月「サロンパスカップ」でツアー初優勝をメジャーで飾り、ツアーへの出場が日常となり、「全英」制覇によって日本中の注目を浴びる存在になった。渋野が出場する大会には前年を大きく上回るギャラリーが押しかけ、連日のように多くの報道陣に囲まれる日々。周囲の期待は、常に20歳の強さと笑顔に求められていった。

「うまくいかないプレーが出たときに、今まで以上に感情に出してしまうこともあった」と、ミスショットに苛立ちを隠せないこともあった。「想像以上のことが起きすぎて、気持ちが追いついていなかった」という激動の1カ月半。プレーを楽しむ気持ち以上に、成績を残さなければいけない重圧が増していった。

初心に戻るきっかけになったのが、33位に終わった前週の「日本女子プロ選手権大会コニカミノルタ杯」だった。国内メジャー2連勝を逃し、更新中だった連続オーバーパーなしラウンドの記録も「29」で途切れたことで吹っ切れた。「自分の中で、かけていたかもしれないプレッシャー」から解放され、「この試合からは、ありのままの自分で頑張っていきたいと思っていた」と気持ちをリセット。初日を終えて「久しぶりに楽しめた」と充実した表情だった。

これまで抱えていた葛藤について、「まだ分からないけれど、今週で晴れたかもしれない」と答えた。「これからもいろいろな経験をするだろうし、次に生かしていけるようにしっかり勉強をしていきたい」と、今後も多くを受け入れなければならない覚悟はある。次週は初の2週連続がかかる「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」、そして翌週の「日本女子オープン」に出場。注目の大会が続く中、加速が予想されるフィーバーに再び身を投じる。(愛知県美浜町/塚田達也)

塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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