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開幕戦初日 首位発進のアトムとは

2013年の国内男子ツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」の初日、5アンダーをマークして首位タイになった重永亜斗夢。ツアーでは見慣れない名前だが、それもそのはず。重永は2008年にプロ転向を果たしたが、ツアーでの実績は皆無といっていいのだ。

熊本県出身で福岡の沖学園高校を卒業後、日本大学に入学をしたが、翌年1月には大学を中退すると3月にはプロ宣言をした。ところが、直後に左手首を痛めてしまい、トーナメントにも出場したが、9月には痛みが再発。原因不明で治療の余地もなく、しばらくはクラブを握ることも出来なかった。

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プロになったはいいがクラブも振れずくすぶっていた重永に転機が訪れた。それは昨年のことだった。「結婚をしたんです。子供ができたのがわかって、家族のためにも覚悟を決めなきゃと。気持ちを切り替えました」。子供は今年に入って産まれ、まもなく3ヶ月になるという。

現在の手首の様態は、痛みこそ出ていないが、いつ再発するか全くわからない状態が続く。「治療も出来ないみたいで、痛みがでたら痛み止めの注射をするしかないんです」と、左手首を回し“コキッ、コキッ”と正常の手首からは発しない音を周囲に響かせた。

名前の亜斗夢は両親がアジアで一番になるようにと命名した。「ゴルフで一番にという訳では無かったと思いますが、何でも良いので一番になれという思いだそうです。あ、でも今の自分はアジアで一番とかは考えていないですよ(笑)。自分なりに頑張るだけです」と初体験の記者会見にも動じず、自らの思い浮かんだ言葉を軽快に話す。

今週は父親の雅己さんがキャディを務めているが「けっこう言い合いになるんですよ。他の人だとそうはならないですが、親父だとついつい言い過ぎちゃうんです。でも、そのイライラがプレーでは良い方にでていて、昨年のQT(クオリファイ)も良かったので、今日もそのおかげだったのかな」と、父親とのコンビで好スコアをマークした。

2008年の「マンシングウェアオープンKSBカップ」での49位タイ、11年の「日本オープン」予選落ち以来3度目のツアー出場となる24歳は、不慣れな場でも動じず、ラウンド中には父親と言い争いもする破天荒さ。この勢いで2日目以降も上位に残れるか注目したい。(三重県桑名市/本橋英治)

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