「フジサンケイクラシック」 2日目スコアボード
2019年 フジサンケイクラシック
期間:09/05〜09/08 場所:富士桜カントリー倶楽部(山梨)
歴代ワースト2位の「100」 19歳のほろ苦デビュー戦
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 2日目(6日)◇富士桜カントリー倶楽部(山梨県)◇7566yd(パー71)
昨年8月の「フジサンケイジュニアゴルフ選手権」で優勝し、本大会の出場権を得て予選2日間を戦い抜いたアマチュアの澤田響(さわだ・ひびき、東京国際大1年)。初日に6番(パー5)で12打をたたくなど「100」を記録し、不本意な形で注目を浴びることになった。
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2日目は「86」
記録が残る1985年以降では、鈴木規夫のスコア誤記による「122」(87年「東海クラシック」第2ラウンド)を除けば、2014年「東建ホームメイトカップ」初日に当時42歳のプロ大津将史がたたいた「101」に次ぐ、ツアー史上2番目に悪いスコアとなった。
プロの試合に出るのは初めて。「昨日よりは落ち着いてできました」という2日目は「86」だった。通算44オーバーとし、出場117人中で大差の最下位(116位から29打差)で予選落ちとなった。
「苦いですね、夢に出てくるやつですね。言葉が出てこないです、さすがに」と持ち味を発揮できなかった2日間を振り返った。「気持ちの置き所をつかめなかったのと、そこから来るティショットの乱れ、対応力もなくなって、冷静さも失ってしまったので、全部悪かったです」と敗因を分析した。
ジャンボさんに言い訳を…
福井県敦賀市出身。小学2年から本格的にゴルフを始め、北陸高(福井市)を経て今春、東京国際大人間社会学部(埼玉県)に進学した。ツアー7勝で62歳の湯原信光監督のもとで日々腕を磨く。昨年から「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」にも入塾。月に5度のペースでジャンボ邸を訪れ、ツアー94勝の尾崎将司から指導を受ける。
もちろん結果は師匠に報告しなければならないが、「普通に“殺される”かと思うんですけど(笑)、スコアを言うしかないと思います。ジャンボさんは『言い訳を言え』って言ってくるので、考えたいと思います…」と気は重い。
燃えない闘魂
今週、鳴りを潜めた持ち味は280yd超を誇るドライバーショットとパットで、目標にする選手は欧州ツアーで戦う宮里優作。2017年に敦賀国際ゴルフ倶楽部で開催された「嶺南アマチュアゴルフ選手権」で自己ベスト「68」をマークして優勝した実績もあり、ポテンシャルは折り紙つきだ。課題は自他ともに認める「優しすぎるメンタル」という。
ギャラリーに囲まれたティエリアに立つと、体が固まった。観客が多いほど『燃える』という選手は多いが「人前に出て何かやるとか苦手なので、燃えなかった。こういう場に慣れていきたい。そうしないと、本来の力を発揮できないと思うので」と自身のウィークポイントを客観的に見つめる。
世界へ響け
「世界に通用する人間になってほしい」という思いを込めて、お酒好きの父・拓也さんにより、日本が世界に誇るウイスキーの銘柄から「響」と名付けられた。道は険しく長いかもしれないが、この経験を笑い話にできるときは必ずやってくる。次の記事は優勝争いで。再会を誓い合い、19歳はクラブハウスを後にした。(山梨県富士河口湖町/柴田雄平)
柴田雄平(しばたゆうへい) プロフィール
身長188cmの猫好きおじさん。O型、おひつじ座。モデル、俳優から紆余曲折を経て、WEBディレクターとしてGDO入社。2017年10月にしれっと編集部へ。13年から続けるゴルフのベストスコアは「85」。