鈴木隆太はマスターズ切符獲得ならず 日本勢4人がトップ10入り/アジアアマ
2022年 アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権
期間:10/27〜10/30 場所:アマタスプリングCC(タイ)
名前は“武将”に由来 ゴルフに恋して10年目、193㎝の大型アマ・欧陽子龍
◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 最終日(30日)◇アマタスプリングCC(タイ)◇7502yd(パー72)
欧陽子龍(おうよう・しりゅう)、名前は三国志の武将・趙雲(字は子龍)に由来する。1Wを振り抜けばキャリーで310yd。身長193㎝、体重110㎏の体躯を生かして他のスポーツも経験したが、“戦場”に選んだのはゴルフだった。
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父の仕事の関係で幼少期は日本と中国で過ごし、日本では野球、中国ではバスケットボールにのめり込んだ。ゴルフも少しかじったが、父についてたまに練習場で打つ程度。正直、あまり楽しさは分からなかった。
運命を変えたのは14歳の夏、米プロバスケットボール、NBAのサマーキャンプに参加している合間だった。知人が運営するゴルフアカデミーに遊びに行くと、コーチに「ポテンシャルがある」と褒められたのがうれしかった。そのまま遊び半分でゴルフ場に行ってみると、鮮やかな緑に魅了された。「コースがとてもきれいで。こんなところでプレーできるのが楽しいと思いました」。サマーキャンプを終えて中国に戻るころには、ゴルフのために米国への留学を決めていた。
スポーツ好きの父は「スポーツは人生の一部。チャレンジ精神を鍛えられたらいいと思っていた」とゴルフにのめりこむ息子を見守っていたが、本人は大学進学を前にプロ入りへの思いを強くする。一般大学の選択肢は切り捨て、ゴルフでトップになりたいとリッキー・ファウラーの母校でもあるオクラホマ州立大学に進学した。
ゴルフ部名門校で腕を磨き、「アジアアマ」は2年連続で出場権を獲得。「いい経験にも、いい勉強にもなりました」と来年5月の卒業を前に、最後の同大会は5位で終えた。卒業後は米国でプロデビューを目指し、ツアー出場権をかけたQT(予選会)に挑戦する。「ゴルフのおかげでいろいろな場所に行けて楽しい」と話す23歳は、まだ見ぬ壮大な景色を求めて戦っていく。(タイチョンブリ/谷口愛純)
谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール
1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。