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ゴルフの常識を疑う独自のスタイル 寺西明のルーツをたどる<後編>

2021/09/18 17:34


【後編】アマチュアが最短で上達する方法 寺西明のルーツをたどる

30歳からゴルフを始め、54歳でシニアツアー賞金王に上り詰めた異色のプロゴルファー寺西明。子どもの頃から英才教育を受けてきたわけでも、学生時代にゴルフ部で腕を磨いたわけでもない。寺西を輝かしいキャリアへと導いたもの。数々の経験をもとに築き上げてきた独自のゴルフ哲学とは――。

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大ケガから学んだ“常識”への疑い

―雑誌でゴルフを学んだと聞きましたが?
「ゴルフを始めた当初は、しっかり教えてくれる人もいなかったので、ありとあらゆる雑誌を購入しました。ショットから考え方まで、すべて書いてあることを実践し、自分なりに工夫しながら練習してきました」

―独学では限界がある?
「限界というよりも、あるときに気がついたことがあって。40代後半で左ひざの半月板を損傷する大ケガをしたときに、これまで学んできたことは間違いだったのではないかと。左ひざを悪化させたのは、雑誌で主に書かれている『体の左側に壁をつくる(=左の壁)』『ヘッドアップしてはいけない』という動きだったのではないかと考えました」

―“左の壁”は必要ない?
「必要ありません。ビリヤードでも同じことが言えるのですが、体の動きはそもそも点ではなく、常に流動的に動いているものです。“左の壁”はそのように見えているだけであって、つくるものではない。自然に考えれば、スイングは横の動きから縦の動きに変わるだけ。変化の瞬間にインパクトを迎えることで、一番ボールに力を伝えられる。そこが点ではなく、下半身リードでゾーンになれば良いということです」

動き続けることこそスイングの基本

―スイング中は常に動いている意識?
「はい、特に脚が止まることは絶対にないです。脚を固めれば固めるだけ、腕の動く領域も限られてしまい、クラブを思い通りに動かせなくなります。ショットだけでなく、パットも一緒です。体が持っていかれるくらいの強風が吹いたとき、脚を止めていては手も同時に動かなくなるもの。人は地面に立っている以上、下からしかパワーをもらうことができません。脚でリズムを取り、脚から始動させ、脚で反発を生む。常に動かしている意識で振ってみてください」

―練習時に必要なことは?
「練習は本番のように、本番は練習のように振ることです。これは2019年に初めて出場した『全英シニア』で、フレッド・カプルス(米国)やミゲル・アンヘル・ヒメネス(スペイン)を見て痛感しました。彼らは朝の練習時からどれだけ振るの?と思うくらい、ドライバーをブンブン振っていました。そして、コースではそれほど振らない。それに対し、『日本プロ』の練習場を見ると、誰ひとり本番さながらのスイングをしている選手はいない。調整しているだけ。ラウンド当日の朝とはいえ、この差は大きいと感じました」

―海外選手はどのように練習していた?
「同じ所に打たず、右や左にあちこち打っていました。あえてボールを曲げ、コースを想定して打っていたのだと思います。朝の練習場で、そこまでティショットを曲げるイメージを持って練習している選手が、国内でどれだけいるのか。練習の仕方ひとつとっても、世界はこれだけ違うのかと感じました。来年また権利を取って、世界に挑戦したいと思っています」

緊張こそ勝負に必要なバロメーター

―プレッシャー(緊張)とはどのように付き合えばいい?
「実はビリヤードを引退するときに、絶対に負けることがない相手と戦い、そのときに全く緊張しない経験をしました。『あれ?こんな気持ち初めてやな』と思い、いざ試合が始まると、入る球も入らない。そのときに気づいたことは、緊張がなくなったら終わりということでした」

―ゴルフでは緊張は付きもの?
「勝ちたい、良い球を打ちたい、いろいろなパフォーマンスをしたいという欲があるからこそ、緊張するのだと思います。緊張しているからゴルフができる。逆を言えば、緊張しなくなったらゴルフは続けられないということだと思います」

―最後にアマチュアに必要なことは?
「自分だけの意志というよりも、良い仲間とめぐり合うこと。現在私は先輩の高橋勝成さん、仲間の中山正芳くんや細川和彦くんらと一緒に練習に励んでいますが、いろいろなことを彼らから学んでいます。ゴルフでも仕事でも遊びでも、何でも人に恵まれないと向上心は生まれず、限界が来てしまう。そこを超えられることを周りの方々、ならびにゴルフから教わりました。だから、いまゴルフに感謝しています」

30歳でゴルフを始めた賞金王は、単に非凡な才能があったわけではない。脚の大ケガ、全英シニアでの衝撃、仲間との出会い――さまざまな転機をゴルフの上達につなげた。逆境や周りからの刺激を成長へとつなげる柔軟性と探求心こそ、55歳が秘める強さの源なのかもしれない。(編集部・内田佳)

取材協力/シャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部

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