人生初のインフルエンザ感染 片岡大育は病み上がりで3アンダー
首負傷でプロアマ欠場 片岡大育が痛みに負けず好発進
◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 初日(1日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7186yd(パー72)
欧州とアジアンツアーの共催競技で、片岡大育が5人の日本勢の最上位でスタートした。雷雲接近による1時間50分の中断を挟んだ第1ラウンドで、5バーディ、1ボギーの「68」をマーク。暫定10位で2日目を迎える。
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午後1時にティオフ時刻を迎えるまで、片岡は悩みに悩んでいた。今週の初めに首痛を発症。28日(日)、ミャンマーからマレーシアに入ったその夜にトレーニングを頑張ったことが裏目に出たのか、開幕前日のプロアマ戦もキャンセルしていた。この日の朝も「出るか、やめようか、ギリギリのラインで考えて…とりあえず行ってみようと思って」と考えを巡らせ、途中棄権も頭に入れてスタートした。
痛みを抱えながら「試合になったら意外と普段と変わらないくらい距離も出ていた」という。手負いの状態で臨んだラウンドは前半インで1バーディ、1ボギー。後半1番(パー5)をバーディとすると、悪天候で中断を強いられた。思わぬ休憩を経て再開した難関の2番、残り208ydの2打目をUTでピンそば2mにつけてバーディを奪取。「それで流れに乗れましたね」と、さらに2つスコアを伸ばした。
日没サスペンデッドとなる3分前、午後7時27分にホールアウト。「ジャストで終われました。一番良かったかもしれない。(中断後は)涼しくなったし」。苦労が報われた。
昨年9月に「アジアパシフィック選手権ダイヤモンドカップ」で勝ったことで、日本とアジアンツアーのシードを獲得。今季は欧州ツアーにも足を延ばすつもりで日々、飛距離アップに懸命だ。前週までの2試合連続落ちもそのプロセスとしてとらえており、今大会は青山充コーチをキャディに据えて、スイングチェックを受けている。
好位置でのスタートだが、意気込みはまだ控えめ。「首の状態もまだ分からない。これからケアをしないと。でも(プレー)できる喜びを感じています。まずは予選を通過して、静かに行きたいです」と地に足のついた言葉で結んだ。(マレーシア・シャーアラム/桂川洋一)