3連敗…弱い米国にのしかかる疑問、批判、課題
2014年 ライダーカップ
期間:09/26〜09/28 場所:グレンイーグルスホテル(スコットランド)
マキロイが欧州をライダーカップ勝利の栄光へと導く
16.5対11.5で米国代表を下して「ライダーカップ」を制し、ここ10回(隔年開催)で8勝目を果たした欧州代表の選手たちは、キャプテンであるポール・マギンリーの影響力をたたえた。
マギンリーのリーダーシップの流儀について、選手らは「モダン」であり「綿密」であると口々に賞賛した。
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「彼は非常に理路整然としていた」とセルヒオ・ガルシア。「影響力を行使する上で必要なすべての要素がそろっていた。僕はこれまで多くの偉大なキャプテンに恵まれてきた。ポールは少し違ったやり方だったけれど、すばらしい流儀だった」。
「彼はもうちょっとモダンなキャプテンで、微に入り細に入り気を配っていた。彼は僕らの強みを知っていて、それを変えることなく進化させたんだ」
ロリー・マキロイはそれに加え「キャプテンについては語り尽くせないよ。ポールは今週、本当にすばらしかった。彼は可能な限りの手段を尽くしたんだ。彼はこの2年間、今週について色々な思いを巡らせていた。彼のために貢献できてうれしいよ」と述べた。
初戦でルーキーのジョーダン・スピースと対戦したグレーム・マクドウェルは5ホール終了時点で3ダウン、そして今大会無敗のジャスティン・ローズはハンター・メイハンに対し6ホール終了時点で4ダウンと、欧州勢が序盤のよろめきからの盛り返しを強いられる中、欧州代表に最初のポイントをもたらしたのは、マキロイとマクドウェルだった。
一時は米国が6試合で先行する展開となったが、マキロイが5&4でリッキー・ファウラーを下して欧州に最初のポイントをもたらすと、同じ北アイルランド出身のマクドウェルは10番ホールから6ホール中5ホールを獲って、みごとに2&1で勝利を収めた。
「全米オープン」王者のマーティン・カイマーが「マスターズ」王者のバッバ・ワトソンに打ち勝って、ローズも粘りを見せて勝負を引き分けに持ち込み、欧州が勝利まであとわずかに迫ると、ウェールズのジェイミー・ドナルドソンが、15番でピンそば数十センチに寄せるすばらしいショットでキーガン・ブラッドリーを破る粋なやり方で、欧州の勝利を確定させた。
これにより両キャプテンはフェアウェイ上で握手し、残りの対戦も最後までプレーし切るという、いつもの一風変わったしきたりに沿って大会は大団円を迎えた。ガルシアはジム・フューリックに勝利し、ポールターはウェブ・シンプソンと引き分け、リー・ウェストウッドはジミー・ウォーカーに敗れ、ビクトル・ドュビッソンはザック・ジョンソンと引き分けた。
今季「全英オープン」と「全米プロゴルフ選手権」を制したマキロイは、この勝利がシーズンに「花を添える」ものになったと述べ「本当にこの勝利が欲しかった。優勝した2つのメジャーに輪をかけてね」と付け加えた。
「勝利以外は考えられなかった。僕はベストのゴルフをプレーでき、6ホールを6アンダーで回って余裕のあるリードを築いて、保持することができた」
マクドウェルは「バックナインの自分のプレーについて、自分を誇りに思う。ほっとしたよ。キャプテンから大任を仰せつかり、その役目を果たすことができて、ただただうれしいね」と語った。
ウェストウッドと組んだ2度のフォアサムで2ポイントをチームに寄与していたドナルドソンは、試合を通じてブラッドリーを先行し続け、11番と12番のバーディでリードを広げると、14番のパーで引き分け以上を確定させ、トロフィーの防衛を決定づけた。
勝敗が決するのは時間の問題となり、ドナルドソンは勝ってチームの勝利に花を添えた。
「試合を決める人生最大のウェッジショットを打ったんだ。言葉にならないよ。信じられないね」と38歳のドナルドソン。「勝負が決するかどうかというタイトな局面になっているのは分かったし、みんなが僕の組へ集まってきていた。スコアボードを見るのになるべく長い時間をかけないよう心掛けたんだ」。
「十分すぎるほどのショットで勝負を決めることができた。みんな今週はずっといい仕事をしたね。とても楽しかったし、すばらしい1週間になった。この良さを説明するのは難しいね。ゴルフでこれに勝る喜びはないからね。その一員となれたのは本当にすばらしかった」