パラトーレがスウェーデンでツアー初制覇
2018年 ゴルフシックス
期間:05/05〜05/06 場所:センチュリオンクラブ(イングランド)
「ゴルフシックス」で注目の3チーム
今年の「ゴルフシックス」は、出場16チーム中、13チームが男子のペア、2チームが女子のペア、そして1チームが男女混合と、とても興味深い組み合わせとなった。特に次の3チームを今週のセンチュリオンクラブで注目すべきパートナーシップとしてピックアップした。
イタリアチーム:レナート・パラトーレ&エドアルド・モリナリ
「ゴルフシックス」の大会方式と雰囲気に最も合っている選手を1人だけ選ぶとしたら、多くの人間は欧州ツアーで最もプレーの速い選手として知られるイタリアのレナート・パラトーレを挙げることだろう。
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昨年の「ゴルフシックス」第1回大会にマッテオ・マナッセオロと組んで出場し、大会王者となったデンマークに準決勝で敗れた21歳のパラトーレは、今年も大会に帰ってくる。昨年の北ロンドンで煌めき溢れるプレーを見せたローマ出身の彼は、特に“精度”と名付けられたパー3の5番ホールを気に入ったようで、このホールで幾度となく素晴らしいティショットを披露した。
パラトーレは、欧州ツアー3勝で「ライダーカップ」にも出場経験があり、イタリアチームに豊富な経験値で貢献するエドアルド・モリナリとタッグを組む。パットの名手として知られる“ドド”は、今週のイングランドではグリーン上で大きな脅威となることだろう。結束力はどのチームにとっても重要であり、「ゴルフシックス」を前に欧州ツアー公式サイトで紹介された彼らの動画を見る限り、今週イタリアチームの2人はともに喜びを分かち合いそうな気配に満ちている。
欧州女子チーム:メリッサ・リード&カルロタ・シガンダ
今週のセンチュリオンでは、「ゴルフシックス」ばかりか欧州ツアーでも史上初となる2つの女子チームが大会に出場する。その2チームとは、ともに「ソルハイムカップ」の出場経験を持つチャーリー・ハルとジョージア・ホールのイングランド女子チームと、メリッサ・リードとカルロタ・シガンダの欧州女子チームであり、ここでは特に後者を掘り下げて行きたい。
持ち前の情熱と自らを派手に鼓舞するプレースタイルにより、「ライダーカップ」のレジェンドであるイアン・ポールターと比較されてきたリードは、2015年の「ソルハイムカップ」で欧州代表に最多タイとなるポイントをもたらし、この活躍により2年おきに開催される米国代表との対戦の昨年の大会で、ハルとともに信頼のおける選手として欧州代表に再び選出された。激しい競技者であるリードは、今週、男子選手と対戦できる機会を享受し、「ゴルフシックス」の提供する大舞台で好パフォーマンスを発揮することだろう。
パートナー同様、シガンダもタフな競技者であり、欧州女子ツアーや米LPGAツアーで優勝経験のある彼女は勝利のフィーリングを熟知している。スペイン出身の彼女は、欧州女子ツアーでのデビューイヤーとなった2012年にいきなり年間王者となる目覚ましい活躍を見せ、一躍女子ゴルフ界にその名を轟かせた。女子ゴルフ屈指の飛ばし屋でもあるシガンダが、今週の「ゴルフシックス」で物怖じしたり簡単に敗れたりすることはまずないだろう。
イングランドチーム:エディ・ペパレル&マット・ウォレス
2018年に欧州ツアーで優勝を遂げているエディ・ペパレルとマット・ウォレスの2人は、情熱的で騒がしい地元ギャラリーの前で注目を浴びながらのプレーにも尻込みしない活気ある性格の持ち主であり、今週はデンマークからのタイトル奪取を狙っている。ペパレルとウォレスの2人は、表面上の性格こそ異なって見えるが、ともに素晴らしいユーモアセンスの持ち主であり、これはマッチプレーの重圧のかかる場面で大いに役立つことになるだろう。
この2人のイングランド人選手は2018年の欧州ツアーを沸かせており、ウォレスは3月の「ヒーローインドオープン」で昨年以来となるツアー2勝目を挙げ、ペパレルは2月の「コマーシャルバンクカタールマスターズ」で記念すべきツアー初優勝を遂げた。
また、ペパレルが一貫性を基軸とした安定感のあるゴルフをプレーするのに対し、ウォレスはより攻撃性に重きを置くプレーをするため、このペアのゲームはお互いを補完し合う相性の良さがある。2017年の「ゴルフシックス」で準々決勝まで勝ち進んだクリス・ウッドとアンディ・サリバンは、その過程で地元ギャラリーの大声援を受けたわけだが、今年ペパレルとウォレスが波に乗ることができれば、ギャラリーの発する音量レベルは昨年に匹敵する騒々しさとなり、それこそが才能豊かな2人が「ゴルフシックス」を制覇する上で必要な最後の要素となるだろう。