ブランデン・グレースが逆転優勝 谷原秀人は52位
2017年 ネッドバンクゴルフチャレンジ
期間:11/09〜11/12 場所:ゲーリー・プレーヤーCC(南アフリカ)
“アメージング・グレース”がサンシティで戴冠
最終日に見事「66」をマークして地元ファンを沸かせたブランデン・グレースが「ネッドバンクゴルフチャレンジ」を制覇し、ヨーロピアンツアー8勝目を挙げた。
ゲーリー・プレーヤーCCにエリート級のフィールドが集結したロレックスシリーズ第7戦は、最終組のグレース、ビクトル・デュビッソン、スコット・ジェイミソンが三つどもえの優勝争いを繰り広げる熱戦が展開された。
3人が首位タイで並んで上がり4ホールを迎えるなか、16番で12メートルのバーディパットをねじ込んだグレースが通算11アンダーとして一歩抜け出すと、そのまま2人を振り切り、ジェイミソンに1打差をつけて優勝を飾った。
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フランスのデュビッソンは通算9アンダーの3位で大会を終え、4位には最終日に今週の最少スコアとなる「64」をマークした中国の李昊桐(リー・ハオトン)が入り、5位にはメジャー2勝のマルティン・カイマーが続いた。
この日、全18ホールでパーオンに成功したグレースは、これで南アフリカ人選手のヨーロピアンツアー通算勝利数ランキングでルイ・ウーストハイゼンと並び、アーニー・エルス、レティーフ・グーセン、シャール・シュワルツェルに次ぐ歴代4位タイとなった。
南アフリカ人による大会制覇は2007年のトレバー・イメルマン以来であり、これで29歳のグレースは「レース・トゥ・ドバイ」のランキングをトップ10に上げた。
「これは最高の勝利。南アフリカ人であれば勝ちたい大会のひとつだからね。これはアフリカのメジャーだし、特別な場所だからね」とグレース。
「歴史のある大会だし、トロフィーには偉大な勝者たちの名が刻まれているから、自分の名前をトロフィーに刻むことができてとても嬉しい」
「とても特別な週になった。水曜に男の子が生まれることが分かったんだ」
「我慢強くプレーし、チャンス到来をものにしなければならなかった。いくつか短いパットを決め損なってしまったけれど、16番のパットが大きな鍵となったと思う」
この日は1番、2番、4番、5番、そして6番でバーディを奪った李が早い段階で大きな動きを見せ、瞬く間にリーダーボードを駆け上がった。
ジェイミソンは1番で2打目をピンそばにつけたが、バーディパットを外した。一方、その内側につけたデュビッソンは1.2メートルのバーディパットを沈め、首位タイに浮上した。
ジェイミソンとグレースがパー5の2番でバーディを奪うなか、注目は「30」でハーフターンした李に集まった。5番では見事なショットからバーディをお膳立てしたグレースがスコアを伸ばすと、6番では最終組の3人がそろってバーディを奪った。
序盤は危なげないプレーを見せていたジェイミソンだったが、8番でバンカーに捕まると、バンカーショットがグリーンをオーバーし、そこからの寄せワンも決まらず、このホールをダブルボギーとしたことで、デュビッソンが単独首位に浮上する展開となった。
当初、優勝争いは最終組の3人に絞られるかに見えたが、12番と14番でバーディを奪った李が通算7アンダーとして首位に2打差まで詰め寄り、優勝争いに名乗りを上げた。
結局李は通算7アンダーでホールアウトし、クラブハウスリーダーとなったが、最終組の3人がパー5の10番でそろってバーディを奪ったことで、再びこの3人がフィールドから抜け出した。
14番ではジェイミソンがフェアウェイバンカーに捕まりながらも、残り206ヤードを2打で上がってバーディを奪い、一方、2打でフリンジまで達したグレースも同ホールをバーディとしたため、3人が首位タイで並んで終盤のホールを迎える展開となった。
13番でバーディチャンスをふいにしていたグレースは、15番でも絶好のチャンスを決め切れなかった。その15番ではデュビッソンがボギーをたたいて一歩後退した。
16番ではジェイミソンがティショットでシャンクしながらも、ボールは観覧席から跳ね返り、そこから寄せワンで今週一番のパーセーブを披露すると、直後にグレースが勝負を決定づけるバーディパットをねじ込んだ。
カイマーは2番と5番でボギーをたたいたが、ティショットをピンにからめた7番、バンカーショットがホールインした8番、そしてパー5の9番と10番でバーディを奪い、最終ホールをボギーとしてこの日のラウンドを終えた。
通算5アンダーの6位タイにはダレン・フィチャードとリー・ウェストウッドが入り、その1打差でウーストハイゼンとマシュー・フィッツパトリックが終えた。
「レース・トゥ・ドバイ」はランキングで首位に立つトミー・フリートウッドが今大会でトップ10入りしたため、来週の「DPワールドツアー選手権」で決定する年間王者を巡る争いは、フリートウッド、ジャスティン・ローズ、そしてセルヒオ・ガルシアの3人に絞られることとなった。