今週、初めてガレインGCで「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」が開催される。多くの選手、キャディ、そしてファンにとってこのイーストロージアンに佇むコースは初めてということもあり、EuropeanTour.comではこのコースについてこれまであまり触れられてこなかった真実をお伝えし、皆様の一助となることができればと考えた。ここに我々の調査結果をお知らせしよう。

1. ここでは350年以上にわたりゴルフがプレーされてきた

＜＜　下に続く　＞＞

お許し頂けるならば、短い逸話を一つ。世界最古のリンクスコースはスコットランドの“ゴルフ海岸”ともいえるガレインの中、あるいはその周辺に存在しており、この古き良きゲームはこの地方で3世紀半以上にわたりプレーされてきたのである（言い換えれば、1600年代からということ！）。1842年から1892年にかけて、現在は「競馬場」と冠された選手権コースの2番ホールは当時馬場として使用されており、コースがオープンした1882年の10年後にガレイン丘での動物の調教が法律で禁じられ、晴れて当地はゴルフ専用の場となった。ガレインGCの拡張は瞬く間に進み、1910年には3つの18ホールレイアウトと子供用コースを有していた。ガレインという地名は起伏に富んだ地形に由来しており、スコットランド系ゲール語の“A'Ghualainn”という単語は“尾根か稜線”を意味し、誠に相応しい地名と言うほかない。さあ、授業はここまで。

2. ガレインにはセントアンドリュースよりも多くのバンカーがある

過度にロマンチックな名称を持つバンカーで有名なセントアンドリュースのオールドコースには112のバンカーが点在するが、ガレインの選手権コースには実に123ものバンカーが散在し、これは1ホール当たり約7個のバンカーがあることを意味する。54のバンカーは今週「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」を開催するにあたり改修された。ガレインで成功を収める秘訣は何かって？ビーチに近寄らないことだよ。

3. 大人立ち入り禁止！

…子供用コースではということだが。2015年に105歳となったガレインのショートコースは、世界中の多くのフルサイズレイアウトのコースよりも古い。標準レイアウトとは対照的に、子供用コースへの大人の立ち入りは禁止されており、子供同伴時のみ大人の立ち入りが許される。

4. コースは火山の上に造られた

ガレインのナンバー1、ナンバー2、そしてナンバー3コースは、火山岩栓を覆う広大な草地に造成された。それで火山岩栓とは何なのか。これは火山岩頸とも溶岩頸とも呼ばれるもので、火山岩栓は活火山の火口内でマグマが固まってできた物体、あるいは土地のことである。注釈：これは遠い遠い昔のお話。

5. 耐戦車コース

コースの北端には、第二次世界大戦中に敵軍の英国侵略に備え、沿岸部に戦略的に築かれた巨大なコンクリート製の抗戦車キューブが残されている。75年前はこの周辺に何百ものコンクリート製キューブが数珠つなぎに配列されていたが、それらは年月とともに埋もれ、現在は約50個が地表に確認できる。

6. ミュアフィールドは1マイル（1.6キロ）も離れていない

ガレインは人口4千人にも満たない小さな町だが、ここにはワールドクラスのコースがいくつかあり、ミュアフィールドもその一つである。ガレインGCの1番ティから1マイル（1.6キロ）と離れていない場所にある16回の「全英オープン」開催を誇るミュアフィールドは、町の東側に位置し、ガレインGCは町の西側に位置する。

7. ゴルフ界最高の景勝地

ガレイン丘の頂上に位置する選手権コースの6番ティからの眺望は、ゴルフ界最高のパノラマ景観として知られている。ここからショットを打つゴルファーは、絶景の丘からエジンバラ、イーストロージアン、そしてフォース川の河口を見渡すことができる。良く晴れた日は、ここから10以上のコースを見渡すことができる。

8. コースの設計者は不明

これまでガレインの選手権コースに微調整を加えた設計者は何人かいたが、オリジナルコースの設計者は不明となっている。地元では自然が設計したと言うことを好む人もいるそうだ。

9. 地元の発音は“ギリン”？

地元では誰と話すかによって、ガレインの町は“ギリン”あるいは“ガリン”と発音される。地元の人間によると、これは道のどちら側に住んでいるかという問題であり、北側の人々は“ギリン”派であり、南側の人々は“ガリン”と呼ぶのを好むようだ。