「WGC アクセンチュアマッチプレー選手権」出場選手が決定!
2014年 WGC アクセンチュアマッチプレー選手権
期間:02/19〜02/23 場所:リッツカールトンGC(米国)
カムバックの王者マクドウェルがまたしても鮮やかに逆転
2014/02/22 11:14
「WGCアクセンチュア・マッチプレー選手権」で3日連続の逆転劇を演出したグレーム・マクドウェルが3回戦でハンター・メイハンを退け、ビクター・デュビッソンとの準々決勝へ駒を進めた。
1回戦ではゲーリー・ウッドランド相手に残り3ホールで3ダウンという状況を逆転し、2回戦では松山英樹を相手に残り4ホールで2ダウンと言う状況から18番で逆転勝利を飾った北アイルランドのマクドウェルは、2010年の「ライダーカップ」で対戦し欧州チームの勝利を決定付けた相手であるメイハンを相手に2ホールを残して2ダウンと、またしても瀬戸際まで追い込まれたのであった。
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しかし、かつての「全米オープン」王者は上がり2ホールで連続バーディを奪って勝負を延長に持ち込むと、メイハンがガードバンカーへ落とした延長3ホール目で4.5メートルのバーディパットを沈め、「ボルボ世界マッチプレー」で優勝経験を持つマクドウェルはベスト8進出を決めたのである。
今週はどの試合もリードを奪ったのは最終ホールのみというマクドウェルは、「確実に娯楽性溢れる試合展開だけれど、もっと楽に勝ちたいものだよ。いや、本当にね」と述べた。
「僕にもどうなっているのか分からないんだ。ゲーリー・ウッドランドには確実に負けたと思ったし、昨日はチャンスはあるかなと思っていたけれど、今日も16番を終えた時は負けたと思ったよ」。
「延長2ホール目の(6メートルのパットをねじ込んだ)パーセーブはとんでもなかったね。信じられないよ。この大会では3人の選手から勝ちを奪ったわけだけれど、今も生き残っていることが信じられないね」。
フランスのデュビッソンはバッバ・ワトソンに同様の逆転劇を許しそうになりながらもなんとか踏みとどまった。残り4ホールで3アップと優位に立っていた「トルコ航空オープン」の覇者であるデュビッソンは結局1アップでの勝利を手にしたのである。
世界ゴルフ選手権でのデビューを飾った23歳のドビュッソンは見事なパフォーマンスを披露しており、この調子を持続することができれば9月の「ライダーカップ」出場も見えてくるだろう。
「準備は万端ですよ。というのも私にはアマチュア時代に多くのマッチプレーをこなした経験がありますから」とデュビッソン。彼は「ライダーカップ」出場権を争うポイントレースでは、今週初めの時点で2位に立っている。「ここでの3勝が代表チーム入りの一助となれば良いですね」。
ベン・ホーガン・ブロックではいづれも1アップで勝利したリッキー・ファウラーとジム・フューリックが準々決勝を決め、米国対決が実現する運びとなった。
18番で第2打をピンそば数十センチに寄せるスーパーショット見せたアーニー・エルスはジェイソン・ダフナーを退け、3回戦で前回優勝のマット・クーチャーを2&1で破ったジョーダン・スピースと準々決勝で対戦することになった。
この日、最も説得力のある勝利を手にしたのは5&4でウェブ・シンプソンを撃破したルイ・ウーストハイゼンであろう。これで、彼は準々決勝でオーストラリアのジェイソン・デイと対戦することになった。
接戦となったセルヒオ・ガルシアとリッキー・ファウラーの一戦は、ファウラーに対し素晴らしいスポーツマンシップを見せたガルシアが逆転を許す格好となり、18番でバーディを奪ったファウラーが勝負を決める形で激闘に幕が下ろされた。
ガルシアは、6番のグリーンエッジで蜂の巣が付近にあった為、「ここでは打ちたくない。蜂については嫌な思い出があるんだ」と、審判員に対しドロップの必要性を強く訴えた。
この一幕でプレーに時間を取り過ぎたと感じたガルシアは、続く7番ホールで、彼は1.5メートルほどのパーパットを残し、ファウラーはその3倍ほどの距離のパーパットを残している状況であったにもかかわらず、このホールの引き分けを申し出たのである。
その後、8番ホールを奪ったガルシアは3アップとリードを広げたのだが、ファウラーも9番、10番、16番、そして18番でバーディを奪った応戦した。
「全く後悔はしていないよ。最後の10ホールは彼の方が良いプレーをしたのだから、彼は勝者に相応しいんだ」とガルシア。「これは紳士のゲームなのだけど、最近はそう言う要素が感じられなかったんだ」。
「でも僕はそういう風にして父親に育てられたんだ。6番ではドロップの際に時間をかけ過ぎたと思った。もし僕が彼の立場にいたとしたら、彼が素晴らしいショットを打った後だっただけに、僕がバーディパットの為に時間を費やしているのを快く思わないだろうからね」。
「7番では、自分を良い心持ちにし、気が咎めないようにするにはああする意外なかったんだよ。僕はできる限りのことをして3アップまでいったけれど、そこから彼がバーディを奪い始め、僕はついてゆくことができなかったんだ」。
その7番でガルシアが引き分けを申し出た際、ファウラーはガルシアの申し出を初めは理解し切れなかったことを明かした。「彼が何を申し出ているのか考えなくてはならなかったんだ。理解するのに数秒かかったね。あそこで引き分けにしておかない手はないからね」とファウラー。
「彼は『半分どうだい?』って言ってきたんだ(マッチプレーの引き分けのことを英語では半分を意味するハーフという)。何を言っているのかわからなくてね。サンドイッチか何かを半分わけてくれるのかと思ったよ」。